2009年5月

太る遺伝子

2009年5月27日

 昨年の6月21日から、チャンピックスと言う薬を使っての禁煙をはじめて、もう1年が経とうとしています。タバコを持ち歩かなくて、便利が良くなったのですが、太って困っています。タバコの害と太ることの害を、比べなくてはいけないのではないかと思っています。これを言うとタバコを吸いたいという欲求の言い訳となってしまいそうです。

 そこで、太るのは酒を飲むことが関係していると思い、家にいるときの飲酒(晩酌)をやめました。確かに効果はあり、太るのは止まりました。しかし、体重が1kg程度落ちただけで、それ以上落ちません。今度は、ダイエットですかね。 ヤレヤレ!

 晩酌を止めてから、外で飲む時、以前よりよく酔いだしたような気がします。(酒に弱くなった)色々と悩みは付きませんねー??

 太ると言うことについて色々な学説がありますが、太る人はその遺伝子を持っているいう学説を紹介します。

 アメリカのニールという学者は、人間の遺伝子の中には、『倹約遺伝型』というべき遺伝子型があるはずだという仮説を出しました。(Thrifty gene theory /J.V. Neel、1963年 )現代この仮設を支持する人が多くなってきています。

倹約遺伝子型であると・

 食物が足りないときには、少ないエネルギー消費量で生き残れる『倹約遺伝子型』を持っている人が有利で、現代人の多くがこのタイプです。基礎代謝量が20%減少すると言われている。
 しかし食物が豊になると倹約遺伝子型を持っている人はかえつて不利で、肥満、糖尿病になりやすいと考えられます。

浪費遺伝子の場合は・・

 逆に基礎代謝が200kcal増加するので、太れません。このような太れない体質の人が体重を増やしたいときは、運動をして筋肉をつけるのがよいのです。
 ちなみにこの浪費遺伝子を持つ人は日本人の16%だといいます。ケーキやステーキをバイキングで腹いっぱい食べても、体表から熱として捨てているらしいと言われています。(痩せの大食い)

■基礎代謝とは、
  じっと横たわっているだけでも消費される最小のエネルギーのことです。 一般的に基礎代謝量は。男性は1500kcal(キロカロリー)、女性は1200kcalですが、1種類の倹約遺伝子を持っている人は200kcal基礎代謝が減少し、2種類の倹約遺伝子を併せて持っている人は300kcalも基礎代謝が減少します。

■日本人の肥満遺伝子(倹約遺伝子)と浪費遺伝子を持つ割合
 ○日本人の34%が、200kcal基礎代謝が少なくなる肥満遺伝子(倹約遺伝子)の持ち主です。
 ○日本人の24%が、100kcal基礎代謝が少なくなる肥満遺伝子(倹約遺伝子)の持ち主です。
 ○日本人の16%が、200kcal基礎代謝が多くなる浪費遺伝子の持ち主です。

 

追伸

 【酒もタバコも女も止めて、100まで生きたバカがいる】

 誰かがこんな川柳を読んでいました。身にしみます。

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チェンジアップ

2009年5月26日

 昨日(5月25日)、広島東洋カープは埼玉西武ライオンズに3対0で勝ちました。西武には2連勝です。この試合で大竹 寛投手は、7回を無失点で西武打線を抑えました。5月19日の交流戦初戦となる対オリックス・バファローズ戦(京セラドーム)では、31イニング連続無失点で球団新記録を更新しました。この記録は、91年に佐々岡真司投手が記録した30イニング連続無失点の記録を抜いての球団新記録です。そして今日の7回を加え、38回無失点となり、セリーグ歴代10位タイとなりました。
 なお、プロ野球記録は58年に金田正一投手(国鉄)が記録している64回1/3イニングです。

 今シーズンの大竹投手は大化けをしました。元々、身体能力的には素晴らしいものを持っていました。昨年までは、ピンチが来ると神経質になりすぎて、自分から崩れて行っていました。精神的に弱いといわれ、真面目すぎるといわれ、完璧主義者過ぎるといわれていました。シーズン オフにチェンジアップを覚え、今シーズンはその球で、緩急が付き無失点が続いているといわれています。現在は、自信に溢れているように見えます。一つの球でこんなに変わるものかと驚いています。技術に、裏打ちをされた自信ですので当分続くと思います。ある解説者は、ダルビッシュ・岩隈投手と同じレベルまで到達したと評論していました。真の意味でカープのエースとなりました。

 弱気を出さずに、強気!強気!で頑張れ!大竹 寛

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棲み分け理論

2009年5月22日

 先日、テレビで京都大学名誉教授の今西錦司さんの「棲み分け理論」について話していました。京都大学名誉教授の今西錦司さんは、1992年6月15日、90歳の生涯を閉じられましたが、山、探検、イワナ釣り、学問を混然一体として楽しみ、それぞれの世界でパイオニアの道を歩まれました。

 「学問は人からではなく、自然から習うもの」と言うのが先生の持論でした。

 この理論は、ダーウィンの進化論を知らないものはいませんが、今西学説と言われる「棲み分け理論」を知っている人は少ないと言われています。ダーウィンの進化論は、弱肉強食の論理です。  いつも競争し、勝ったものだけが生き残り進化してきたという、エコノミックアニマルと呼ばれた日本人に、最も影響を与えた理論です。このダーウィンの進化論と真っ向から対立する理論が、「棲み分け理論」です。

 卒業後の無給講師時代、趣味である山や谷を歩きながら水生昆虫の観察を行ていました。渓流の石ころを一つ一つ転がしながら、カゲロウの幼虫の分化を調べ、それが画期的な「棲み分け理論」の発見を生みました。

 渓流の流れを想像して下さい。両岸は流れが緩く、中心部は流れが早い。そうした渓流の一断画に様々な形態の川虫が住んでいます。流れの緩いところには砂が溜まっています。その砂の中には、潜るのに適した(尖った丈夫な頭の)形態をもつ、埋没型の川虫が住んでいます。流れの中では、糸のように細い足と泳ぎやすい流線形をした自由遊泳型の虫、流れの早い中心部では、石にしがみつく丈夫な足をもった潜伏型や吸盤を持った虫や流水の抵抗を少なくする平たい体をもっている虫がいます。

 狭い渓流の中で多種多様な川虫たちが、隣り合わせで共存しながら進化してきました。あるものは、生きた生物を食べ、あるものは死んだ生物、あるいは落ち葉を食べて成長します。同じ場所で生きていくためには、競争することを避け、それぞれの住む場所を「棲み分け」ながら、その環境に適合するために外部形態を進化させてきています。

 これを人間の社会に、当てはめると、ダーウィンの進化論は「弱肉強食の世界」であり、今西理論は「共生の世界」なのです。ここが、ダーウィン理論と決定的に違う点です。

 21世紀は「共生の時代」だと言われています。人間の心の中にある「弱肉強食」の論理は、時代と少し違うのではないでしょうか。それに代わって、自然から教えられた「棲み分け」の論理、「共存、共生の論理」の視点に経つべきであると説明しています。
 この「棲み分け理論」は、山岳渓流釣りを愛する人たちが、自然とどう共生すべきか、といった疑問を解決してくれる画期的な理論でもあると言われています。
 

 ダーウィンの進化理論と言えば、『種の起源』に記されているように、自然淘汰説であり、適者生存説なのですが、それを証明する化石等の証拠は、何一つ得られていないといわれています。
 今西氏の進化理論は、『棲み分け理論』と呼ばれるように、「進化とは、種社会の棲み分けの密度化であり、個体から始まるのではなく、種社会を構成している種・個体の全体が、変わるべきときがきたら、皆一斉に変わるのである」と言う表現に要約されています。

 ダーウィンの進化理論が競争原理に基づいているのと比較して、今西氏のそれは共存原理に基づいていると解釈することが可能ですし、特徴だとも言えます。どちらが正しいかは、検証することができないので、決めつけることは出来ませんが、それぞれ違った進化理論として認めて行くのが、現状では妥当なのかと言われています。

 政治の世界では、「小泉改革」の功罪が言われています。農耕民族である日本人にとっては、どうなんだろうと考えさせられます。

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