温暖化対策 2009:05:30:06:42:18
2009年5月30日
昨日、国立環境研究所や茨城大学など国内14の研究機関からなる温暖化影響総合予測プロジェクト(代表・三村信男茨城大教授)が、水資源や農業など8項目における温暖化影響をまとめました。それによりますと、温暖化対策がなければ21世紀末の日本は豪雨災害が増加すると予想し、生物や環境への影響だけでなく経済的な被害額を初めて算出しました。
予測では21世紀末までに
(1)温暖化対策を取らず成り行き任せにして1990年比で気温が3・3度上昇
(2)一定の対策を取って2・2度上昇
(3)厳しい対策で1・6度上昇
以上の3ケースを想定しました。
気温が上昇すると豪雨が頻繁に起こり、台風も強大化して洪水や高潮、土砂崩れによる被害が増大します。
洪水被害は現在は年間約1兆円ですが、
今世紀末には
ケース(1)で約8兆7000億円
(3)でも6兆4000億円の追加的な被害が生じます。
高潮による浸水被害でも
ケース(1)では西日本全体で7・4兆円増える予想です。
土砂崩れ被害も今世紀末には現在の約3000億円に比べ、対策の程度によって発生の確率が4?6%増加し、9400億?7700億円が新たに生じるそうです。
また、ブナ林の面積は、今世紀末には
ケース(1)でブナ林の約7割が消失し、被害額は2324億円に達する見込みです。
人への影響でも熱中症のリスクが3・7倍になり、社会的被害が約1200億円増えると予測しました。
三村教授は「金銭的に評価しても、かなりの経済的ダメージにつながるのは大きな驚きだ。対策を取る必要性を示している」と話しています。
昨日は、エコ対策より少子化対策が必要と書きましたが、両方とも緊急の課題ではないでしょうか。
(2009.5.29 産経ニュース参照)
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