2010年10月
オリンピック基本計画(案) 質疑
本日(10月8日)は、「2020年ヒロシマ・オリンピック」基本計画(案)に対する質疑が全員協議会として開催されます。9月28日の説明を受けてのものです。
計画案そのものは、各新聞に書かれているように計画のための計画案で具体性にかけています。東京都が前回の招致失敗についての報告書をまとめています。読んでみました。よくまとまっています。この報告書は、次に立候補する都市のために作成されていました。その報告書を参考にして書かれている広島市の計画ですが、理念の部分は非常に詳細ですが、資金計画・施設等の部分は非常にアバウトでやっつけ仕事で作った計画書だと推察できます。
私の会派は、3月の再議にかけられた時期と状況はなんら変わっていませんので、質疑はしないこととしました。(1人の議員さんが個人的にされます)「無視」です。
驚くべきことが耳に入ってきました。
3月の議会のとき、市長さんに賛成の会派に「東京は理念が無く、金がある。広島は理念はあるが金が無い。どうせ東京に決まるからマラソンだけ広島に誘致する。それまでやらしてください」と言って回られたそうです。全く、市民・議会を馬鹿にしている話ではありませんか。非常に腹立たしく思いました。そんなだましのような話に、よく賛成会派の議員さんは乗られましたね。当然、議長さんもこれで納得しておられるのですかね?市長にはなんでも賛成と言うことですかね?そういえば、昨年、東京都副知事の猪瀬氏が2度も来広されています。密約でもあったのですかね?また、市長は東京のJOCの本部によく顔を出されるそうです。ここともそのような話でまとまっているのですかね。だから再議にまでかけ、ごり押しをされたのですかね?
しかし、状況は悪く変わってきています。前にも書きましたが、2020年のオリンピック開催は南アフリカに決まりだと言われています。これを聞いた東京都は招致を取りやめると言われています。そこで困るのが、JOCです。日本国内に招致都市として手が挙がらなかったらJOCの面子丸潰れです。このままで行くと市長の思惑通りには行かなくて、理念だけで国内選考をクリアして、世界の選考に出て行くという構図が見えてきます。そして東京都と同じ目にあうのではないでしょうか。今回の計画書は、オリンピックを開いたとしての資金計画です。世界選考で負けたら借金だけ残ります。
市長は南アフリカの話が出ると、「南アフリカには、2024年に回ってもらい広島市のオリンピック関連資材を買ってもらう」と答えておられるそうです。
計画に有るメイン会場の地元沼田町住民の皆さんと計画の話をしました。「インフラは一切やらないと言う今回の計画では、地元にとっては「迷惑行事」だ」と言っておられました。オリンピック期間中は大渋滞が起こり(サンフレッチェの試合でさえも渋滞が起こる)生活がガタガタになると思います。
カープ本拠地最終戦
10月2日(土)横浜出張からの帰りの新幹線の中からマツダスタジアムが見えました。ちょうどカープが地元最終戦を戦っていたようです。広島駅着16:48の新幹線でした。
新幹線の窓からのマツダスタジアムを撮りました。ちょうどゲームが終わったばかりのようです。
駅に向かう道は大勢の人で溢れています
広島カープの今季本拠地最終戦が3日、マツダスタジアム(広島市南区)であった。阪神に2―7で敗れ、地元ファンの前では有終の美を飾れなかったが、スタンドからは大きな声援が送られた。この日は、阪神ファンも含め、過去最多の3万2284人が詰めかけた。
広島―阪神最終戦(阪神15勝9敗、13時30分、マツダスタジアム、32、284人)
阪 神100203001―7
広 島000001010―2
▽勝 スタンリッジ23試合11勝5敗
▽敗 今井11試合4敗
▽本塁打 鳥谷19号(1)(今井)金本15号(2)(今井)城島28号(2)(今井)
二元代表制
昨日(10月3日)、一昨日(10月2日)と横浜市に出張に行ってきました。「地方議院内閣制についての双方とも住民から直接選ばれた首長と議会が対等な形でシンポジュウム」に参加してきました。現在の地方は二元代表性を採用しています。
シンポジューム会場(パシフィコ横浜
会議室
二元代表制(にげんだいひょうせい)
地方自治体において、その地域に住む住民が首長と議員をそれぞれ直接選挙するシステム。1947年に地方自治法が制定されて以来続いている制度であるが、前総務大臣の原口一博は、地方自治法の抜本改正を討議する「地方行財政検討会議」の2010年1月の初会合において「二元代表制についても議論したい」と述べている。日本の場合、国会議員は国民の選挙によって直接選ばれるが、総理大臣は国会議員による間接選挙で選ばれることになっている。ところが、地方自治体の場合は、首長も議員もそれぞれ住民が選ぶという方式となっている。海外の自治制度では「二元代表制」は主流ではなくなっており、日本でもかつて、埼玉県志木市が構造改革特区として、市長を廃止して議員の中から「シティマネジャー」という行政の代表を選ぶことを提案したことがある。ただ、二元代表制をやめるためには憲法改正が必要である。大阪府知事の橋下徹は二元代表制に代わる「議会内閣制」を提案し、神奈川県知事の松沢成文は自治体運営の自由度を高め、自治権を保障する地方自治基本法の制定を求めている。
この流れの中からのシンポジュームでした。
1、「片山善博総務大臣」からのビデオメッセージ
2、「大塚耕平参議院議員」の基調講演
3、「石田芳弘衆議院議員」の基調講演
4、パネル討論会
コーディネーター 「菅原無直敏神奈川県議会議員」
パネラー 「後房雄名古屋大学教授」・「萩原隆宏横浜市議会議員」
現在の日本の地方議会は、「二元代表制」を採用しています。双方とも住民から直接選ばれた首長と議会が対等な形で市政を運営していかなければなりません。しかし、議会には、予算上程権、行政執行権は有りません。立法権(条例提出)は有ります。そのことから地方議会を内閣制にしようと言う動きが出ています。
現在の「二元代表制」の元では、首長に対して「与党」「野党」がありえません。首長の出してきた予算案を「是々非々」で審議することが求められています。今までの地方議会は、オール与党化して首長の出してきた予算案を全て通している傾向が強かったことから地方議会無用論が出てきました。しかし、二元代表制の運用次第ではまだまだやるべきことはあると思います。(予算の審議過程で修正案を提出して予算を変えさせる等)
我々の広島市議会はこの「是々非々」をこれまでも行ってきました。一部のマスコミ的には「市長に距離を置く会派」と評されていますが、これが本来の地方議会ではないでしょうか。しかし、このことを実行するには、議院が勉強しなくてはなりません。また、調査期間を拡充しなくてはなりません。(現在は議会事務局)問題は山積していますが、我々の行っている議会活動を再認識したと同時に責任の重さを痛感した出張でした。