二元代表制 2010:10:04:06:27:56
昨日(10月3日)、一昨日(10月2日)と横浜市に出張に行ってきました。「地方議院内閣制についての双方とも住民から直接選ばれた首長と議会が対等な形でシンポジュウム」に参加してきました。現在の地方は二元代表性を採用しています。
シンポジューム会場(パシフィコ横浜
会議室
二元代表制(にげんだいひょうせい)
地方自治体において、その地域に住む住民が首長と議員をそれぞれ直接選挙するシステム。1947年に地方自治法が制定されて以来続いている制度であるが、前総務大臣の原口一博は、地方自治法の抜本改正を討議する「地方行財政検討会議」の2010年1月の初会合において「二元代表制についても議論したい」と述べている。日本の場合、国会議員は国民の選挙によって直接選ばれるが、総理大臣は国会議員による間接選挙で選ばれることになっている。ところが、地方自治体の場合は、首長も議員もそれぞれ住民が選ぶという方式となっている。海外の自治制度では「二元代表制」は主流ではなくなっており、日本でもかつて、埼玉県志木市が構造改革特区として、市長を廃止して議員の中から「シティマネジャー」という行政の代表を選ぶことを提案したことがある。ただ、二元代表制をやめるためには憲法改正が必要である。大阪府知事の橋下徹は二元代表制に代わる「議会内閣制」を提案し、神奈川県知事の松沢成文は自治体運営の自由度を高め、自治権を保障する地方自治基本法の制定を求めている。
この流れの中からのシンポジュームでした。
1、「片山善博総務大臣」からのビデオメッセージ
2、「大塚耕平参議院議員」の基調講演
3、「石田芳弘衆議院議員」の基調講演
4、パネル討論会
コーディネーター 「菅原無直敏神奈川県議会議員」
パネラー 「後房雄名古屋大学教授」・「萩原隆宏横浜市議会議員」
現在の日本の地方議会は、「二元代表制」を採用しています。双方とも住民から直接選ばれた首長と議会が対等な形で市政を運営していかなければなりません。しかし、議会には、予算上程権、行政執行権は有りません。立法権(条例提出)は有ります。そのことから地方議会を内閣制にしようと言う動きが出ています。
現在の「二元代表制」の元では、首長に対して「与党」「野党」がありえません。首長の出してきた予算案を「是々非々」で審議することが求められています。今までの地方議会は、オール与党化して首長の出してきた予算案を全て通している傾向が強かったことから地方議会無用論が出てきました。しかし、二元代表制の運用次第ではまだまだやるべきことはあると思います。(予算の審議過程で修正案を提出して予算を変えさせる等)
我々の広島市議会はこの「是々非々」をこれまでも行ってきました。一部のマスコミ的には「市長に距離を置く会派」と評されていますが、これが本来の地方議会ではないでしょうか。しかし、このことを実行するには、議院が勉強しなくてはなりません。また、調査期間を拡充しなくてはなりません。(現在は議会事務局)問題は山積していますが、我々の行っている議会活動を再認識したと同時に責任の重さを痛感した出張でした。
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