2009年4月
不況下でも最高益
この世界的な不況の中で、今年度の利益が「過去最高益」となる上場企業が54社もあるとのことです。(日経新聞2月15日朝刊)
利益は「経常利益」ですが、前年比の「伸び率が2桁」で、かつ「最高益」となる企業です。
こうしたスゴイ会社を分類してみると、3つのキーワードが浮かび上がったようです。
「低価格」「新市場」「環境」
例えばこんな会社
〇 低価格、節約志向をとらえる
・ローソンなど大手コンビに3社
・ファーストリテイリング
・ファミリーマート
・オリエンタルランド
・ニトリ
・ABCマート
・ワタミ
・大将フードサービス
・ポイント
〇 新市場を開拓
・セブン銀行
・ディー・エヌ・エー
・日医工
・グリー
・東和薬品
〇 環境、新エネルギー、投資が追い風
・日本製鋼所
・GS・ユアサコーポレイション
・ダイセキ
最高益企業の、好調のポイント(朝日新聞4月14日朝刊)
・ローソンなど大手コンビニ3社
タスポによる「タバコ特需」に加えて揚げ物などついで買いも増えました。
・大将フードサービス
看板商品のギョーザは税込み210円(西日本)売り上げ高は既存店ペースで3月まで20ヶ月連続で前年同月を上回る。
・ファーストリティリング(ユニクロ)
保温性と1000円から1500円の値ごろ感で好調。990円ジーンズの販売目標は年100万本に上方修正し、2月中間決済は営業最高益になりました。
・ポイント(女性用洋服)
3000円から5000円程度で、若い女性向けの商品を流行を先取りする形で品揃え。柄物のスカートも好調。積極出店で営業利益も純利益も過去最高になりました。
・ニトリ(家具等)
中央部の肘掛を上げれば3人座れるのに幅172cmのコンパクトが人気。片側が電動で5万9000円。昨年5月から1300品目を対象に4階値下げし22期連続の経営最高益になりました。
・ABCマート(靴屋)
遊びにも仕事にも使え、年令を問わず女性にも人気。6千円から9千円程度)。売れ筋は価格を下げ、スポーツ靴も初心者向けを積極投入。10年2月期も最高益を予想しています。
今回の景気悪化の下では、金融機関、自動車、電機等の業績悪化が著しいのですが、独自の強みがある企業は、しっかり利益を上げています。
地球温暖化で国境移動
先日ニュースで地球温暖化の影響で、国境が移動すると伝えていました。
イタリアとスイスの国境の目印になっていたアルプス山脈マッターホルンの氷河の尾根が温暖化の影響で氷解し始めたそうです。このため、イタリア国会では、近々、事実上の国境の変更となる新たな目印設定のための法案審議を始めるのだそうです。
この法案は与野党ともに支持されているそうで、4月末には成立する見通しとのことです。一方、スイス側も国境の変更に合意しているそうです。関係が良い国同士の関係なので、話し合いがスムースにいくと思いますが、関係の悪い国同士だったら、戦争にもなりかねない問題だと思います。
イタリアは今後、アルプスで国境を接するフランスやオーストリアとも国境変更のための交渉を始めるそうです。
イタリアとスイスが1941年に協定を結んで以来、マッターホルンの氷河の尾根を国境の目印にしてきたのですが、今回の温暖化の影響で氷河が溶けたことにより、今後新たな国境の目印となる場所については、イタリアとスイスの両国では、既に氷河が溶解し始めて目印がなくなることを想定して、その地表の岩の尾根を新たな目印にすることを検討しているそうです。
もしこれが実現したら、国境線は移動することになり、イタリアでは国境変更に伴う新たな法律が必要となるそうです。
日本では海面上昇に伴い、日本の最南端に位置する沖の鳥島などが水没する恐れがあり、日本の海域が縮小される可能性があります。
大学生就職志望ランキング
2009年4月リクルートは大学生就職志望ランキングを発表しました。それによりますと、昨年からの世の中の動きが、大きく影響をしているようです。
順位 働きたい企業
1 、(4 ) 東海旅客鉄道
2、( 9 ) 東日本旅客鉄道
3、(1 ) 全日本空輸
4、 (3) みずほフィナンシャルグループ
5 、(20 ) 三菱UFJ信託銀行
6、( 2 ) 三菱東京UFJ銀行
7、(17 ) 東京海上日動火災保険
8、 (29 ) NTTドコモ
8、( 5 ) 三井住友銀行
10、(13 ) ベネッセコーポレーション
( )内は昨年順位
調査は2010年卒業予定の大学生らを対象に実施。大学生5810人と、大学院生2099人の回答をそれぞれ集計しました。
男女別では、男性がJR東海、女性は全日本空輸がそれぞれ首位。文理別でも文系がJR東海、理系はJR東日本がトップだった。理系の大学院生はパナソニックが首位で、2位がソニーでした。
一方、 順位を上げたのは、電力・通信・旅客運輸等の社会インフラ関連、損害保険、食品・消費財メーカーが順位を上げています。
一方で、これまで上位にランキングされていた電機・自動車関連は順位を下げています。
ソニーが8位から29位、
シャープが14位から55位、
キヤノンが20位から77位、
トヨタ自動車が6位から96位
それぞれ大幅にランクダウンしています。