2010年8月

クロッシング

2010年8月 4日

 一昨日(8月2日)鷹野橋のシネマサロンで韓国映画【クロッシング】を見ました。この映画は2002年、脱北者25人が中国当局の警備をかいくぐり、北京のスペイン大使館に駆け込んだ事件をモチーフにしており、4年間の企画・製作期間を経て公開されました。家族のために薬と食糧を求め北朝鮮を去った父と、父を探しに出た11歳の息子の切ないすれ違いを描く脱北者問題を取り扱った映画でした。ロケは中国、モンゴル、韓国にて秘密裏に行われました。公開後、韓国の国会でも試写が行われたそうです。久し振りに映画にのめり込みました。涙腺も緩みました。現在の北朝鮮の現状が良く描かれており、すぐ側にそんな国があるのかとあらためて認識しました。この映画の作成には、約30人の実際の脱北者が加わっており、北朝鮮の日常的な生活から収容所の実態までが、忠実に再現されていると言われています。映画を見て、その雰囲気が良く解りました。

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あらすじ

 北朝鮮の炭鉱の町に住む三人家族。炭鉱で働く元サッカー選手のヨンスは、妻・ヨンハと11歳の一人息子のジュニとともに、貧しいけれど幸せに暮らしていた。 しかし、ある日、ヨンハが肺結核で倒れてしまう。北朝鮮では風邪薬を入手するのも難しく、ヨンスは薬を手に入れるため、危険を顧みず、中国に渡ることを決意する。 決死の覚悟で国境を越え、身を隠しながら、薬を得るために働くヨンス。脱北者は発見されれば容赦なく強制送還され、それは死をも意味していた。
 その頃、北朝鮮では、夫の帰りを待ちわびていたヨンハがひっそりと息を引き取る。孤児となったジュニは、父との再会を信じ、国境の川を目指す。しかし、無残にも強制収容所に入れられてしまう…。

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 第二次世界大戦後、朝鮮半島は南北に分断され、現在は韓国と北朝鮮、二つの国が存在する世界唯一の分断地域国家となった。
 1990年代半ば、過酷な食糧危機を迎え、2003年、国連世界食糧計画(WFP)ジェイムス・モリス局長は、「北朝鮮の食糧事情は極度に悪化し、300万?400万人が飢餓と栄養失調に直面するだろう」と発表した。
 事実、北朝鮮の住民たちは飢餓による家族の死を目の当たりにし、死線をさ迷いながら、国境を超え、脱北者となった。その数は中国とその周辺国に約30万人に達すると分析され、韓国には約2万人がたどり着いたといわれている。

 2009年6月、国連世界食糧計画(WFP)アジア事務所のリスリー報道官は、米自由アジア放送(RFA)とのインタビューの中で、「(北朝鮮では)栄養失調で多くの人が餓死する可能性があり、大変懸念している」と発表。
 今なお、過酷な食糧難ゆえに、国境を超え、脱北者となる者が後を絶たない。彼らの多くは、家族、友人、恋人、家、そして国を失った。

 2002年、中国の瀋陽日本領事館に、脱北者の両親と幼い少女を含む子供5人が駆け込もうとし、中国人警官によって引きずり出された映像は記憶に新しい。恐怖に立ち竦む少女、屈強な警官をふりきって日本国領事館に入ろうとする母親とその家族、そして、彼らを助けるでもなく傍観する日本領事館職員の姿は、今の日本の象徴でもあった。

 本作「クロッシング」は同年に起きた、“北京駐在スペイン大使館進入事件”(2002年3月、脱北者25名がスペイン大使館に駆け込んで韓国亡命に成功した)をモチーフに製作。

 脱北者に冷淡だったノ・ムヒョン政権下で、危険を犯しながら極秘裏に撮影され、イ・ミョンバク大統領に政権交代した後、2008年6月、ようやく韓国で公開された。
 そして、ついに、2010年4月、待望の日本公開となった。

  (インターネット 映画「クロッシング」オフィシャルサイト参照) 

裏話

 何故か日本では昨年の春には公開される予定でありながら公開されなかった。なぜ公開の告知までされた映画が日本で公開されなかったのか。
 このことは「新潮45」の3月号に「アジア映画社」の社長の朴炳陽氏が「脱北映画『クロッシング』は何故、封殺されていたのか」という手記を寄稿され、そこには「『クロッシング』の公開延期は…北朝鮮による対日文化工作と言わざるを得ない」とはっきりと書かれておられる。
 同氏の説明によると、映画「クロッシング」は2年前の6月に韓国で公開された後にシネカノン社が日本での放映権を取得し、昨年の春に日本で公開されることが決定していた。ところがシネカノン社は契約金の手付金である1割を支払った後に残金をずっと支払わず、2009年春の公開の告知までしておきながら今年の1月29日に倒産してしまった。

 配給会社が倒産したのなら映画の公開が遅れたことを仕方がなかったのではと普通の人は考えるのだが、配給会社のシネカノン社がどんな会社かを聞いて驚いてしまった。

 シネマノン社の代表者である李鳳宇(リ・ボンウ)氏の父親は朝鮮総連の幹部(1987年死去)で、母親は朝鮮総連の幹部養成校である中央学院出身。また本人は朝鮮大学卒業したのち1970年代は朝鮮総連京都南支部副委員長であった経歴の持ち主でかなり前に韓国に転籍したのちも日本で活動している。

シネカノン社はどんな会社なのか。

 1989年に李鳳宇氏が設立。1992年には日朝合作映画「バード」を制作したが、かなりの使途不明金を出したといわれる。そもそもなぜ一民間企業が、国交のない国と共同で映画が作れるのか。このことだけでも非常に臭い会社である。

 朴炳陽氏の言によると、シネカノン社は「クロッシング」を日本で公開させずにお蔵入りさせるために契約をし、同社倒産は資金繰りの問題ではないとも述べておられる。
                (インターネット「しばやんの日々」ブログ参照)

 

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経口補水液

2010年8月 3日

 今朝(8月3日)5時AMの我が家の部屋の中の温度計は、温度29度C、湿度61%を指しています。この夏、最悪の暑さの朝でした。昨夜は暑くて扇風機を回しっぱなしでした。

 こう暑いと脱水症状が心配となります。水だけお茶だけを飲んでいると、体液が薄くなって細胞が水を吸収しないと言われています。そのために各種のスポーツ飲料が発売されました。しかし、近年カロリーの問題とか甘すぎる問題が指摘されています。要は体液に近い飲料を飲むことが大事です。
 また、脱水症状がひどくなると医者に行って点滴を受けていました。しかし、近年「経口補水液」が有効とされ点滴でなく口から水分補給をするほうが即効性があることと、予防にもなると言われています。大塚製薬が「OSー1」と言う経口補水液を販売しています。しかしこの液は簡単に作れます。

経口補水液の作り方
 水  1リットル
 砂糖 40g
 塩   3g
 以上を良く混ぜて好みでレモン水等を加えてください。これを常時作っておいて、飲用すれば脱水症状は起こさないそうです。

経口補水液
 ORS(Oral Rehydration Solution:経口補水液)は、水分と電解質をすばやく補給できるようにナトリウムとブドウ糖の濃度を調整した飲料です。WHO(World Health Organization:世界保健機関)は、1970年代にコレラ感染による下痢に伴う脱水状態時にORSの使用を推奨して以来、発展途上国を中心に大きな成果を上げました。その後の臨床研究に基づき、2002年にナトリウムとブドウ糖の濃度を下げた新しいORS組成を公表し、成人と小児のコレラ患者への使用を推奨しています。これと平行して欧米各国でも数次にわたりORSに関するガイドラインが策定され、2003年にはCDC(米国疾病管理予防センター)が「小児における急性胃腸炎の治療?経口補水、維持および栄養学的療法」)と題した最新のナショナルガイドラインを発表し、軽度から中等度までの脱水状態への使用を推奨しています。

経口補水療法という考え方
    軽度から中等度の脱水状態時の対応として、経口補水液を飲むという療法があります。これが最近注目をあびている「経口補水療法」です。

なぜ水分吸収に優れているのか
  脱水とは、水分だけでなく電解質(NaCl=塩分、K=カリウム)も失われることです。脱水状態に陥った時、水だけを補給しても電解質を補うことが出来ません。
  経口補水液には、数種類の電解質とブドウ糖などがバランス良く含まれています。重要な電解質であるナトリウムイオンは、適度のブドウ糖がある方がからだに取り込まれやすくなります。そして大切なのは、その比率です。経口補水液の場合、ちょうど良いバランスで作られています。だから吸収に優れているのです。

体の半分以上は水で出来ています
   私たちが生きていく上で欠かせないのが「水」です。
 水は血液の主成分として体中を巡り、代謝を促し、汗や尿となって老廃物を排出し、蒸発して体温を調節します。この水は、実に体の約60%を占めていますが、その割合は年齢によって違います。

 生まれた時は約80%、成人になると男性約60%・女性約55%にまで減少します。さらに60歳を超えると、約50%まで水分量が落ちてしまいます。赤ちゃんの肌がみずみずしいのは、こういう理由からです。

1日に必要な体の水の出入りは2,5リットル
 食事に含まれる水分で約1L、飲み物として約1.2Lを取り、そしてエネルギー産出するときに生じる水分として0.3Lで合計2.5L。そして排泄としては、尿で1.5L、便で0.1L、そして呼気、皮膚から失われる水分として0.9Lでこれも2.5Lです。
 つまり、私たちのからだの水の出入りは常にバランスが取れている状態と言えます。

水分が失われると
  からだの水分は生命活動に欠かせません。たくさん汗をかいた後や下痢やおう吐を起こした場合、多くの水分と電解質が失われてしまいます。すぐに水分と電解質を補わないと体液のバランスが崩れ、体に大きな変調が現れます。それが「脱水状態」です。
 体の水分は、3%以上失われると様々な症状が現れます。10%以上失うと、入院しなくてはならない場合が多くなります。さらに進めば命にも関わります。また、体内の水分が不足すると血液が濃くなって血管が詰まりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などを招く危険性があります。

脱水症状のサイン
 頭痛・吐き気・口の渇き・目がくぼむ・倦怠感・めまい・顔色が悪い、その他、水の収入(食事・飲物)が減ってませんか?食欲が落ちてませんか?まる1日、食事がとれないときは要注意です。また、下痢・おう吐などが増えてませんか?一方、おしっこに行く回数や量が減ったときも注意サインです。
体温
 高熱はもちろん、微熱が続くときも脱水を疑いましょう。
わきの下
 脱水になると乾いてきます。
爪の色
 つめの先を軽く押したあと、すぐ(2秒以内)に赤みが戻らないときは水分(血流)が不足しています。

 

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玄界灘 温暖化

2010年8月 2日

 毎日暑い日が続きます。子どもの頃には30度Cを超える日はそんなに多くなかったような気がします。しかし、近年は35度Cは当たり前のような日が続いています。そのせいか、九州北部(玄界灘)で、今まで見たこともない生物が見つかっています。温暖化が原因ではないかと言われています。

ヒョウモンダコ(豹紋蛸)(マダコ科ヒョウモンダコ属)
 福岡県で昨年11月、福岡市西区の博多湾でカキ養殖いかだにいるのを県水産海洋技術センターの職員が初めて発見しました。センターが漁師らに注意喚起して情報収集を始めると12月以降、同市東区の志賀島沖で2匹、糸島市の玄界灘で4匹の発見報告が相次ぎ、今年4月12日には北九州市若松区沖の海底に沈めたイカ漁用のかごから1匹が見つかりました。
 さらに、長崎県壱岐市沖で6月23日に1匹、佐賀県唐津市沖で7月6日に1匹を発見。大分市沖でも昨夏、2匹が捕獲されるなどしていました。
 
 日本からオーストラリアにかけての西太平洋熱帯域・亜熱帯域に分布し、浅い海の岩礁、サンゴ礁、砂礫底に生息。肉食性で、カニやエビを捕食するが、捕まえられるならば魚類も食べる。

 元々は南方系の生物なのですが、だんだんと分布が北上して、現在では北九州地方に確認されました。
 そしてその豹紋の名の由来はタコやイカと言う生物は興奮状態や外部からの刺激といった原因によって体色や質感、と言ったものを変化させる事が出来ると言う特殊な能力を持っています。そしてこのタコはは刺激によって興奮すると鮮やかなブルーの斑点を発生させます。だが鮮やかだからと言って決して素手で捕まえたりしてはいけないそうです。
 このタコの仲間は唾液腺に毒を持っていてそれで獲物を捕らえる時に噛み付いて殺すのだが、この蛸の毒はそれに輪をかけて凶悪です。何と毒の主成分はフグ毒と同じテトロドトキシンです。
 その神経毒の効果はやはり凶悪で咬まれてから数分後から痺れなどの症状が発症し、言語障害、嘔吐、呼吸困難といった神経毒特有の症状へと進行して行きます。
 そして最終的に90分以内には呼吸麻痺により死亡すると言われています。最も恐ろしい点は、「咬まれた時にほとんど痛みを感じない」
 そんな事から美しいタコだと素手で捕まえて咬まれても気が付かずに、症状が進行してしまう事もあるらしい。深く咬まれなければ(5mm以上がおおよその目安だとか)症状が発生しない事もあるらしいが、正直気休めな情報でしかないので盲信しない方がいいと言われています、
「咬まれた=死」それがこのタコにおける法則だと考えて行動するのが、一番無難であると言われています。ちなみにテトロドトキシンに解毒剤と言うものは存在しませんのでヒョウモンダコに咬まれた際の薬による解毒は100%不可能だと考えてください。

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   刺激すると美しいブルーの斑点が出るそうです。

シュモクザメ
 7月23日午前11時30分ころ、古賀市花鶴川河口沖で約50メートルで、シュモクザメ(体長1メートル程度)が10匹程度目撃されています。
分布 世界中の温ー熱帯域に分布する。
 成熟サイズは全長210?240cm。全長50?61cmで出産され、最大で370?400cmになる。本種は、頭部前端が平滑で凹みがないこと、尾鰭下葉の縁辺が黒ずむことから他のシュモクザメ科魚類と区別することができる。

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クリイロカメガイ 佐賀県唐津市の馬渡(まだら)島周辺の玄界灘で、北極海などに生息する「流氷の天使」クリオネ(ハダカカメガイ)に似ている不思議な生き物が、群れをつくって海面を漂っていました。体長1センチほどで翼のような足をひらひら動かして泳ぐ様子はクリオネそっくりだったそうです。
 
 奥谷喬司・東京水産大名誉教授(軟体動物学)によると「クリイロカメガイ」だそうです。成長しても貝殻を持ち続けるなどクリオネとは別の巻き貝だそうです。本来はフィリピン沖など熱帯にすむとされ、上野俊士郎・水産大学校教授(浮遊生物学)は「対馬海流とともに漂流しながらやってきている可能性が高い」と見ています。
 地元の漁師・山下範彦さん(57)によると、クリイロカメガイの群れは5年ほど前から5?6月に現れ、夏前にはいなくなる。「40年以上漁師をしているが、以前は見たこともなかった。温暖化の影響だろうか」と首をかしげているそうです。

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