2010年4月

予算特別委員会 感想

2010年4月 3日

 今年度の予算を決める予算特別委員会は、2月16日から3月26日までの39日間、2月定例会から引き続いての特別委員会でした。2月定例会の議事運営委員会からガタガタが始まりました。議長の私的諮問機関である「議会改革検討委員会」の答申として、議長から市長・副市長を予算特別委員会の最初の代表質問と最後の総括質問のみの出席とする。(3日)と言う案が出され議運がもめました。市長が出す予算だということで、結果は従来通りと言うことで決着しました。

 この結果、市長は卒業式に出席する・アメリカからの大学生(専門学校生)と懇談するという理由で予特は、非常に変則的になりました。市長が中座する間、議員54名が休憩を取り、その分だけ終わりが遅くなり午後8時近くになった日が結構ありました。普通は大学生の訪問に公務のある市長が会うことは無いと思います。議長との話で今年は予特の出席が上記の3日で良いと計画していたのではないでしょうか。

 今年の予算特別委員会では、市長は7回しか発言しませんでした。(昨年は発言しまくり)ほとんど課長・部長・局長がこたえていました。市の方針を聞いているのに課長が答えるというおかしな構図が出来上がりました。これだけ多くの議論しなければならない大切な議案に対し、市長の熱意も誠意も感じませんでした。反対に市長から言われているのでしょう。職員が手の挙げるのが早いこと。市長に聞いているのに課長が手を挙げています。市長の意向で全てが動いているのを感じました。

 3月26日には修正案を可決しました。その夜、再議が請求され3月31日に臨時会が招集されました。再議について、議運で議長が妙に張り切っていました。私の事務局への質問に対して、(再議は何度の繰り返せるものですか)発言席にいない議長が「何回でも出来るデ・泥沼じゃ」と発言されました。議長は議会の長なのに、再議はおかしいと市長をいさめるのが議長の仕事なのにと違和感を感じました。同じことは3月31日中国新聞の議長コメントにも現れていました。「市長の再議は当然の権利。五輪実現の夢に向け、検討することまで否定することはおかしい」と発言されています。3月26日の議会の修正案可決は何だったのでしょう。議長が議会を否定しては、議会制民主主義が崩壊し主導権争いの数取り合戦のみとなってしまい市民は置き去りになってしまいます。市長も議長も長く権力の座にいて、周りが見えにくくなっていると思います。

 最終局面で感じたことは、組織政党は、外部の影響を受けやすく市民益と言う大儀は通らないものだなーと感じました。

 議会改革検討委員会は、現議長の私的諮問機関で議会条例制定等を検討しています。この委員会を立ち上げる時ボタンのかけ違いが起こっています。自民党新政クラブ・ひろしま政和クラブ・公明党は会派の代表ではなく、個人の立場で委員会に出席しています。このことを議長に言っていますが「それは会派内の事だ」と強引に進めておられます。改革の中身が予特に市長・副市長を出席指さないという答申とは恐れ入りました。議会まで市長の言いなりとなるのですかね。

 以上感じたことを書きました。

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討論

2010年4月 2日

 3月31に再議時の修正案に対する賛成討論の内容を掲載します。広島市議会のホームページからVTRが見れます。

討論(3月31日、再議 修正案賛成討論)
オリンピック招致検討事業について
・平成15年10月に財政非常事態宣言を行う。それ以来財政難と言う言葉が口癖のように出て市民も頭に叩き込まれている。その言葉を市民の各種団体の補助金削減にためだけに使っている言葉ではないか。
・財政調整基金は平成15年度から平成18年度まで4年連続して取り崩さなかったが、平成19年度において21億円取り崩した。
 平成16年4月の第2次財政健全化計画では盛り込まれていなかったが、平成20年2月の今後の財政運営方針には、土地開発基金の取り崩し35億円と地域福祉基金の取り崩し22億円が盛り込まれており、平成21年度から取り崩されている。

 また、今後の財政運営方針には、平成20年度から平成23年度までに、退職手当債と行政改革等推進債が各年度80億円、計320億円の発行が盛り込まれている。
 なお、平成18年9月議会においては、「第2次財政健全化計画を策定し、計画的な財政運営を進めてきたため、現時点では退職手当の発行は予定していない」との財政局長答弁があった。

一方歳入では、
 平成20年2月の今後の財政運営方針に掲げた平成22年度の見込額と平成22年度当初予算に計上している額との比較において、市税が166億円減少し、地方交付税も15億円減っている。
さらに、広島市の財政の弾力性を示す経常収支比率は、平成10年度は89.9%、平成20年度は96.2%と10年間で6.3ポイント悪化し、自由に使える政策的経費に余裕がない状況となっている。
このような厳しい財政状況の中で、現在進めようとしている事業は到底不可能な状態だと思う。
 
次に交通インフラについてアストラムラインを例にとって言わせていただきます。
 市長はビックアーチをメイン開場とするといっておられます。交通手段は、アストラムラインとバスしかありません。開閉会式には短時間に6万人から8万人の人を運ばなければなりません。
現在のアストラムラインの車両編成は、6両です。定員としては286人です。最大限乗車した状況150%で考えると429人です。朝のラッシュ時には2分30秒間隔で運行しています。1時間あたりの輸送人員は10,296人です。これまでの最大輸送人員はアジア大会時の平成6年10月10日1日で89,578人です。
 追い越し場所が無いため2分30秒間隔の運行は変えられません。増やそうとすると己斐中央線を早期に建設し己斐に下ろすしかありません。そのためには時間と700億の経費が要ります。残りはバス輸送となります。民間事業者にバス輸送をお願いするにしてもバスの購入資金に何らかの補助を出さなければ応じてくれないと思います。また、沼田町伴地区の交通渋滞が予想されます。もう1本道路がいるのではないかと思います
 広島市にそのような財政的な余裕があるのでしょうか。
  
 2020年核廃絶の達成記念と被爆地広島という理念で国内選考は通過したとしても、オリンピックの商業化はこの2年間で変わるとは思えません。招致のための費用は、国内予選で福岡の40億です。世界に出て争って負ければ東京で150億円です。これより少なくなるとは思いますが、多額の借金を残してしまいます。
 今回の修正案は、「傷の浅いうちにまた、他都市への迷惑が少ないうちに」やめて欲しいという意思表示でした。このことが広島市のためになる、市民益。になると思っています

折鶴ミュージアム
 鶴の保存についてはこれまで議論を色々としてきました。昨年の予算特別委員会で市長は旧市民球場跡地の折り鶴ホールの議論をしているとき突然、私の折鶴保存については、跡地のホールのようなものではありません。例えば東京ドームのような器に10年から30年分の鶴を展示し圧倒的な量で平和を訴えたいと言われました。そのことから、今回の検討は先ほどの財政的理由も含め認められません。

市長の出張について
 他都市の市長と比べても断トツに海外に出張しておられます。日数につると本年度の予定も入れると12年間で344日にもなります。約1年間海外に行っておられることになります。費用も年々増加しています。第3期目に付いて言えば、6,136万5千円となります。ちなみに長崎市は368万1千円です。他の都市と比べても。断トツ1位です。しかも国会議員も控えているファーストクラスを使っての出張です。
 到底認めることはできません。

再議について
3月26日修正案が可決されました。その夜市長は再議をして欲しいと臨時議会を31日召集されました。
 議会の議決をどのように考えておられるのでしょうか。市民の代表である議会が判断を下しました。

再議に付すことのできる5種類
(1)異議ある条例又は予算の議決
(2)違法な議決または選挙
(3)収支に関し執行不能な議決
(4)義務費の削除または減額
(5)非常災害費等の削除または減額
 今回は(1)が該当すると思います
 

 それも法律的には適法でも、道義的に常識的に市民生活に影響のある事柄等のみ再議にかけられるのだと思います。また、再議は歩み寄りの制度だと聞きました。広島市は歩み寄ったでしょうか。議会は再議になると3分の2の可決とハードルが非常に高くなります。そして修正案をスリムにしていかなくてはいけません。市は同じものを出し我々には話すらありません。市長の言う丁寧な説明とは何ですか。今回の市民生活に直接関係の無い議案をかけるのは常識から外れていると思います。議会を否定する話だと思います。
議員の皆さん3分の2の賛成をいただいて広島市の議会制民主主義を守りましょう。終わります。

 

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