卒園式 2008:03:22:00:18:19
2008年3月22日
昨日(3月21日)は、9時30分よりこころ認定こども園の卒園式がありました。111人(男57人・女54人)の子どもたちが卒園しました。仏式の卒園式で参加者全員が、数珠を持参しての式でした。最初の音楽法要では、昨年も書きましたが、子どもたちが、「重誓偈」(じゅうせいげ)を完全に覚えていて大きな声で歌いました。驚いたと同時に感激しました。また、終了証書をもらい、回れ右をして親に渡すときの、母親と子どもの顔が合ったときのなんとも言えない笑顔が印象的でした。
式次第
1、音楽法要
2、修了証書授与
3、本願寺賞授与
4、園長式辞
5、理事長祝辞
6、おもいで・記念品贈呈
7、卒園保護者謝辞
8、卒園児記念品贈呈
「重誓偈」
浄土真宗の根本聖典である『仏説無量寿経』の「正宗分」には、法蔵菩薩が発願し修行して、阿弥陀仏となられた過程が描かれています。そこに阿弥陀仏が誓われた願いが四十八述べられますが、そのあと続いて、今一度願いを込めた内容を重ねて述べているのが、この「重誓偈じゅうせいげ」です。つまり「重誓偈」には『無量寿経』のなかの中心思想が分かりやすくまとめられていると言えます。この「重誓偈」は日常的に読まれているものであり、最も慣れ親しまれているものの一つです。
[歌詞]
我建超世願がごんちょうせいがん 必至無上道ひっしむじょうどう
斯願不満足しがんふまんぞく 誓不成正覚せいふじょうしょうがく
我於無量劫がおむりょうこう 不為大施主ふいだいせしゅ
普済諸貧苦ふさいしょうびんぐ 誓不成正覚せいふじょうしょうがく
我至成仏道がしじょうぶつどう 名声超十方みょうしょうちょうじっぽう
究竟靡所聞くきょうみしょもん 誓不成正覚せいふじょうしょうがく
離欲深正念りよくじんしょうねん 浄慧修梵行じょうえしゅうぼんぎょう
志求無上道しぐむじょうどう 為諸天人師いしょてんにんし
神力演大光じんりきえんだいこう 普照無際土ふしょうむさいど
消除三垢冥しょうじょさんくみょう 広済衆厄難こうさいしゅうやくなん
開彼智慧眼かいひちえげん 滅此昏盲闇めっしこんもうあん
閉塞諸悪道へいそくしょうあくどう 通達善趣門つうだつぜんしゅもん
功祚成満足こうそじょうまんぞく 威曜朗十方いようろうじっぽう
日月※重暉にちがつしゅうじゅうき 天光隠不現てんこうおんぷげん
為衆開法蔵いしゅかいほうぞう 広施功徳宝こうせくどくほう
常於大衆中じょうおたいしゅうじゅう 説法師子吼せっぽうししく
供養一切仏くよういっさいぶつ 具足衆徳本ぐそくしゅとくほん
願慧悉成満がんねしつじょうまん 得為三界雄とくいさんがいお
如仏無碍智にょぶつむげち 通達靡不照つうだつみふしょう
願我功慧力がんがくえりき 等此最勝尊とうしさいしょうそん
斯願若剋果しがんにゃっこっか 大千応感動だいせんおうかんどう
虚空諸天人こくしょてんにん 当雨珍妙華とううちんみょうけ
[大意]
わたしは世に超えすぐれた願をたてた。必ずこの上ないさとりを得よう。
この願いを果しとげないようなら、誓って仏にはならない。
わたしは限りなくいつまでも、大いなる恵みの主となり、力もなく苦しんでいるものをひろく救うことができないようなら、誓って仏にはならない。
わたしが仏のさとりを得たとき、その名はすべての世界に超えすぐれ、そのすみずみまで届かないようなら、誓って仏にはならない。
欲を離れて心静かに、清らかな智慧をそなえて菩薩ぼさつの修行に励み、この上ないさとりを求めて、天人てんにんや人々の師となろう。
不可思議な力で大いなる光を放ち、果てしのない世界をくまなく照らして、煩悩の闇を除き去り、多くの苦しむものをひろく救いたい。
智慧の眼を開いて無明むみょうの闇をなくし、迷いの世界の門を閉じて、さとりの世界の門を開こう。すべての功徳くどくをそなえた仏となって、そのすぐれた輝きは全ての世界に行きわたり、太陽も月もその光を奪われ、天人も輝きを隠すであろう。
人々のためにすべての教えを説き明かし、ひろく功徳の宝を与えよう。
常に人々の中にあって、獅子ししが吼ほえるように教えを説こう。
すべての仏がたを供養し、さまざまな功徳をそなえ、願も智慧もそのすべてを満たし、世界中でもっともすぐれたものとなろう。師の仏の何ものにもさまたげられない智慧がすべてを照らし尽すように、願わくは、わたしの功徳や智慧の力も、このもっともすぐれた仏のようでありたい。
この願いが果たしとげられるなら、天も地もそれにこたえて打ち震え、空からはさまざまな天人が美しい花を降らすであろう。
(仏教音楽研究所編『音楽法要―重誓偈作法・おしょうしんげ』より )
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