新インフルエンザその後 2009:05:01:06:50:00
昨日(4月30日)も新型インフルエンザについて書きましたが、米ロサンゼルスからのノースウエスト機の到着便の日本人女性(25)が簡易検査で新型インフルと同じA型の陽性反応が出ました。厚労省は女性から採取した検体に対する第2段階の遺伝子検査を行いましたが、1日未明に検査結果が公表され、新型インフルエンザには感染していなく、A香港型インフルエンザだったことが判明しました。
神奈川県内の17歳の高校生が、発熱し検査をしたらインフルエンザ(豚インフルエンザ)に感染している疑いがあるとされました。この男子高校生は4月10日?25日、カナダのブリティッシュコロンビア州に修学旅行に行きました。帰国後の30日に発症し、医師の診察を受けました。その結果、疑いが持たれ、国内で感染疑い例が確認されたのは初めてです。
その高校生の在籍している横浜市の高校は、次の様な臨時休校のお知らせを出しました。
臨時休校のお知らせ
本日1:30。本校生徒にインフルエンザの疑いのある生徒が出ましたので、新入生歓迎スポーツ大会を中止し、5月1日から6日まで臨時休校といたし、クラブ活動等も休止します。生徒諸君は自宅待機して下さい。今後については改めて連絡いたします。
ただし、現時点で判明しているのは、A型インフルエンザに感染しているという点で、Aソ連型など新型以外の可能性もあります。新型かどうかの確定は、日本が世界保健機関(WHO)を通してウイルス株を入手してから検査結果になります。
どちらにしても、日本の中に入ってくることは、時間の問題だと思います。そのような症状が出たならば、各保健所に相談センターが出来ていますので、電話連絡して指示を仰いでください。その後、広島県立病院で診察を受け、罹病していると言う診断が出たならば、広島市立舟入病院に入院(隔離入院)をします。舟入病院では、7階を新インフルエンザの隔離病棟とし、一様、16床を用意する予定です。(大部屋等を整理し最大22床と出来る)そのために、6階の内科病棟の看護師を7階専用看護師とする体制を取るため、6階の入院患者等に理解を求めて、いざと言う時に備えています。
新型インフルエンザについては、疫学的には弱毒性であると言われていますが、ヒトーヒトに移る時、変異を起こす可能性がありますので、なめてはいけませんが、冬に流行る風邪の一種で、まだ、ワクチンが無いと言うだけです。これから半年もすればワクチンは出来ると思います。昨日、北里大学OBの専門家が話しておられましたが、ビールスは新しいビールスが出来ると、古いビールスは必ず政権移譲をして衰退するそうです。これがビールスに対する常識だそうです。半年後には沢山の新しいワクチンが出来ていると思います。それとは反対に、今回の新型インフルエンザは、夏を迎える日本では一応の収束状態を向かえ、秋から冬にかけてまた、ぶり返し本格的な流行が来るのではないかと言われています。何かビールスと人類の知恵較べのようですね。
また、外務省では外国へ渡航しようとしている人に注意を出しています。
30日午前9時現在、メキシコ以外でWHOにより感染が確認されている国
(7カ国):
米国、カナダ、スペイン、ニュージーランド、イスラエル、英国 ドイツ
独自に感染確認を公表している国(2か国):
オーストリア、コスタリカ
※今後感染が確認される国が増える可能性がありますので、最新情報の
入手に努め、新た な感染国となった国への渡航についても、同様に
十分注意願います。
警戒度「フェーズ5」に 2009:04:30:06:14:41
世界保健機構(WHO)マーガレット・チャン事務局長は、スイス・ジュネーブで、日本時間30日午前5時の記者会見で、今回の新型インフルエンザの警戒度をフェイズ4からフェイズ5に引き上げると発表しました。メキシコ以外でも新型インフルエンザの感染による死者が出たほか、欧州諸国やニュージーランドなどに感染が広がり、世界的な大流行(パンデミック)に発展する恐れが高まったため、と話し、フェーズ5はパンデミックの一歩手前の状態を意味する警戒レベルとなります。 フェイズ5になったと言うことは、世界に2つ以上の罹病が確認され、世界的大流行の恐れが出てきたと言うことです。
新型インフルエンザをめぐる動き
3月18日?メキシコで豚インフルエンザとみられる症例で60人前後が死亡
4月23日 メキシコで豚インフルエンザの感染確認
24日 米CDCがカリフォルニア州、テキサス州での感染例を確認。「人から人の感染」と発表
25日 WHOが緊急委員会。「公衆衛生上の緊急事態」と声明も警戒レベル引き上げは見送り
26日 カナダで感染確認
27日 スペイン、英国で感染確認
WHOが警戒レベルを「フェーズ4」に。新型インフル発生を宣言
28日 ニュージーランド、イスラエルで感染確認。
29日 ドイツ、オーストリア、コスタリカで感染確認
米国内で初の死者(1歳9ヶ月)
30日 WHOが警戒レベルを「フェーズ5」に引き上げ
以上のように大変なことになっています。しかし、日本はゴールデンウイークによる、海外旅行の出国ラッシュとなっています。成田空港では29日だけで、約4万5000人が出国しました。テレビでのインタビューを見ると、新型インフルエンザは怖いけど、計画しているのでどうしても行きたいと話していました。今回の新型インフルエンザを日本が水際で阻止出来るかどうかは、行政の力が大きいとは思いますが、国民のノー天気ぶりも気になります。騒ぎすぎてパニックを起こしてはいけませんが、国民一人一人が冷静にそのことに対処しなければいけないと思います。
広島県や広島市、広島検疫所などは28日、ウイルス侵入防止の水際対策や監視体制強化といった動きを本格化しました。
県は同日、危機対策本部(本部長職務代理者・城納一昭副知事)を設置し、各局長らが会議を開いた。会議では、WHOや政府の動き、行動方針を報告。水際防止や県内での発生に備えて情報収集、庁内の体制などを確認しました。県民に対しては、感染国への渡航の延期などを呼びかけている。県医師会を通じて、医療機関にも情報提供を求めます。
広島市も同日、新型インフルエンザ対策本部会議を開きました。市長や各区長、病院事業管理者ら約30人が出席し、当面は、鳥インフルエンザ発生時を想定して作られた対応マニュアルで対処することが説明されました。
同市では、検疫所から通知があった対象者についてメキシコ出国後10日間の様子を見る方針です。各医療機関で新型インフルエンザが疑われる患者が出た場合は、県立広島病院(南区宇品神田1)で検査し、入院は市立舟入病院(中区舟入幸町)で行ないます。