絆 2011:12:18:07:21:37
2011年12月12日、世相を表す「今年の漢字」に「絆」が選ばれ、清水寺(京都市東山区)で12日、森清範(せいはん)貫主が特大の和紙に揮毫(きごう)しました。
今年は過去最多だった昨年より21万票以上多い49万6997票が集まり、「絆」が6万1453票を得ました。東日本大震災や台風12号など相次いだ災害で再認識された家族や仲間、地域とのつながりの大切さや、サッカー女子ワールドカップ(W杯)で優勝した「なでしこジャパン」のチームワークの良さなどを理由に挙げた人が多かった。
また、JIS第2水準の漢字が初めて今年の漢字になりました。常用漢字以外の漢字が今年の漢字となったのは2回目です。
(2003年の「虎」以来。ただし「虎」は2010年に常用漢字になっています)
今年のベスト10
順位 漢字 票数
1位 「絆」 (ハン・バン/きずな・ほだす) 61,453票(12.36%)
2位 「災」 (サイ/わざわい) 28,648票(5.76%)
3位 「震」 (シン/ふるう・ふるえる) 26,972票(5.43%)
4位 「波」 (ハ/なみ) 17,832票(3.59%)
5位 「助」 (ジョ/たすける・たすかる・すけ) 14,011票(2.82%)
6位 「復」 (フク) 12,948票(2.61%)
7位 「協」 (キョウ) 10,285票(2.07%)
8位 「支」 (シ/ささえる) 8,196票(1.65%)
9位 「命」 (メイ・ミョウ/いのち) 7,979票(1.61%)
10位 「力」 (リョク・リキ/ちから) 7,694票(1.55%)
【絆】
「動物・他人を束縛し動けなくする」から転じて「人と人との強い結びつき」という意味である。昨今、特にこの言葉を用いられるようになった。
語源は諸説あり、動物をつなぎとめる綱のことを指す。離れないように繋ぎとめる事から、人と人との信頼を繋ぐ意味となった。
恋愛要素よりも友情・家族間の団結を強調できる事もあり、よく使われるようになった。
あるTV 番組の中で、「絆」の漢字は「糸」+「半」であることから、人と人の結びつきの「絆」とは一方が相手の力加減に関係なく引っ張り合うと糸は切れてしまう。
お互いが相手の力加減を考慮しながら繋がる結びつきの意味を込めて「糸」+ 「半」でないかとコメントする人がいました。上手なコメントだなと思いました。
また、TV 番組のタイトルや新聞記事の中に、例えば、「6つの絆」、「遙かなる絆」、「“きずな”・育む」、「キズナ食堂」、「家族のきずな」、「親子のきずな」等々のように「絆(きずな)」という漢字をよく見聞します。
人間関係が希薄な世相だからこそ、人と人の結びつきを改めて考え直そうとの背景・事象かとも思います。
「絆」の語源を調べて見ると、もとの意味は「動物をつなぎとめる綱のこと」で、拘束力が非常に強いという事を感じます。今使われている意味合いの「断つことのできない人と人の結びつき」とはニアンスは少し異っていると思いませんか。
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