幸福度 2011:06:01:06:45:39

2011年6月 1日

 先日、OECDが「幸福度」という世界共通の指標を作ろうと中間発表をしました。日本は下記の表にあるように安全や教育には高い評価を得ていますが、松井市長が公約の一つに挙げた、ワーク・ライフ・バランスや生活の満足度・収入には低い評価となっています。

 しかし、幸福度は主観的なもので、このような指標が個人々に当てはまるかということについては疑問に思います。

日本人、豊かでも生活に不満 OECD幸福度指標 満足40%どまり、加盟国平均は59%
 経済開発協力機構(OECD)では、国内総生産(GDP)に代わる国民の豊かさを測る指標として、「幸福度」なる世界共通の指標づくりを検討しています。加盟各国が幸福度の指標案を持ち寄り、2013年以降には新たな指標による結果を公表するとしています。5月24日には、それに向け取り敢えずの指標によって試行的に幸福度を評価した結果を公表しています。
 収入、雇用、健康、安全、教育など11の項目ごとの個別評価と、それらの平均値である総合評価からなっています。総合評価のトップ3はオーストラリア、カナダ、スウェーデンとなっています。日本はOECD加盟34か国中19位で、項目別では「安全」や「教育」などが上位にランクされています。

 加盟34カ国のうち、日本は、殺人事件発生率などが低く「安全」が9・7と高い評価だが、勤務時間が長く、余暇などに使う時間が短いため「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」は4・1と低い。

 収入、仕事、健康など生活に身近な項目を数値化して国ごとに評価する仕組みを7年かけて策定。各国の経済統計などをもとに、11項目について0?10の範囲で数値化した。日本は「教育」では成人の9割近くが高校卒業レベルの学歴を持ち、8・8と高い一方、「生活満足度」は4・5、「収入」は3・7にとどまりました。

==============

 ■11項目の日本の評価

住居           6.1

収入           3.7

雇用           7.5

社会のつながり     5.7

教育           8.8

環境           6.7

政治への信頼      4.8

健康            5.1

生活の満足度      4.5

安全            9.7

ワーク・ライフ・バランス 4.1

         【毎日新聞 2011年5月25日 東京朝刊 引用】

1.OECDの正式名称・設立経緯

 OECDは「Organisation for Economic Co-operation and Development:経済協力開発機構」の略で、本部はフランスのパリに置かれています。

 第二次大戦後、米国のマーシャル国務長官は経済的に混乱状態にあった欧州各国を救済すべきとの提案を行い、「マーシャルプラン」を発表しましたが、これを契機として、1948年4月、欧州16か国でOEEC(欧州経済協力機構)が発足しました。これがOECDの前身にあたります。その後、欧州経済の復興に伴い1961年9月、OEEC加盟国に米国及びカナダが加わり新たにOECD(経済協力開発機構)が発足しました。我が国は1964年にOECD加盟国となりました。


2.OECD加盟国
 現在、OECDの加盟国は以下の34か国となっています。

発足当初の原加盟国(アルファベット順)
 オーストリア・ベルギー・カナダ・デンマーク・フランス・ドイツ・ギリシャ
 アイスランド・アイルランド・イタリア・ルクセンブルク・オランダ
 ノルウェー・ポルトガル・スペイン・スウェーデン・スイス・トルコ
 イギリス・アメリカ合衆国
 
その後の加盟国(加盟年順)
 日本(1964年4月28日)・フィンランド(1969年1月28日)
 オーストラリア(1971年6月7日)・ニュージーランド(1973年5月29日)
 メキシコ(1994年5月18日)・チェコ(1995年12月21日)
 ハンガリー(1996年5月7日)・ポーランド(1996年11月22日)
 韓国(1996年12月12日)・スロバキア(2000年12月14日)
 チリ(2010年5月7日)・スロベニア(2010年7月21日)
 イスラエル(2010年9月7日)・エストニア(2010年12月9日)

3.OECDの目的・活動

(1) OECDの目的
OECDは、先進国間の自由な意見交換・情報交換を通じて、
 1)経済成長、2)貿易自由化、3)途上国支援(これを「OECDの三大目的」といいます)に貢献することを目的としています。

(2) 閣僚理事会
 OECDの最高機関であり、全ての加盟国が参加する閣僚理事会は年1回開催されています。同閣僚理事会には、G7参加国すべてが含まれていること、さらには時期的にもサミット1か月前に開催されることから、閣僚理事会における経済成長、多角的貿易等に関する議論はサミットにおける同分野の議論の方向性に大きな影響を与えています。したがって対外経済交渉の観点からも、OECD閣僚会議はサミットの前哨戦として重要な会議と言えます。これまで我が国からは、経済産業大臣が外務大臣及び経済財政担当大臣とともに同閣僚会議に出席しています。

                (インターネット記事引用)



コメントをどうぞ