格言 2011:01:23:07:40:42

2011年1月23日

 昨日、「忙中閑あり」のテーマでブログを書きました。そのことを調べてるうちに格言について面白い記事を見つけました。平成12年度「国語に関する世論調査」を「文化庁」が行いその結果を発表しました。

調査目的 : 言葉遣いの乱れや日常のあいさつなど言葉遣いに関すること,言葉のしつけや言語環境に関すること,情報機器を用いたコミュニケーションに関することなどについて,国民の意識や実態を調査し,今後の国語施策の参考とする。

調査対象 : 全国の16歳以上の男女3,000人
調査時期 : 平成13年1月10日ー1月28日
調査方法 : 個別面接調査
回収結果 : 有効回収数(率)   2,192人(73.1%)

 その結果発表で、「情けは人のためならず」という格言が本来の意味から誤って理解されているという回答が上回りました。

文化庁が2001年1月に行った「国語に関する世論調査」
(ア)人に情けをかけておくと,巡り巡って結局は自分のためになる
(イ)人に情けをかけて助けてやることは,結局はその人のためにならない

  正解は(ア)です。正解率は47.2%だった。60歳以上の回答者の正解率は65.2%で、年齢が下がるにつれて正解率は下がる傾向にありました。この語を前述のように誤用しているものは48.2%と、正しく理解しているものの47.2%を上回りました。

 「情けは人のためではなく、いずれは巡って自分に返ってくるのであるから、誰にでも親切にしておいた方が良い」というのが原義です。この言葉は日本固有のものではなく、英語にも「A kindness is never lost」(親切は決して無駄にならない)とほとんど同義の言葉が存在します。また、「一姫二太郎」「かわいい子には旅をさせよ」などとよく間違えた解釈をされる格言がありました。中学校の国語のテストに良く使われたそうです。
(1) 情けは人のためならず
  ア 人に情けをかけておくと,巡り巡って結局は自分のためになる ○
  イ 人に情けをかけて助けてやることは,結局はその人のためにならない
 
(2) 一姫二太郎
  ア 一人目の子供は女,二人目の子供は男であるのが理想的だ ○
  イ 子供は女一人,男二人であるのが理想的だ
 
(3) かわいい子には旅をさせよ
  ア 子供が旅することを望めば,希望どおりにさせてやるのがよい
  イ 子供は手元で甘やかさず,世間に出して苦労をさせた方がよい ○ 
 
 ことわざの中にはしばしば、反対の意味を示すものがある。
 ・「女房と畳は新しい方がいい」ー「女房と味噌は古い方がいい」
 ・「三人寄れば文殊の知恵」ー「船頭多くして船山に登る」
 ・「蛙の子は蛙」ー「瓜のつるには茄子はならぬ」
 ・「氏より育ち」ー「とんびが鷹を産む」

 また、同じことわざでも文化背景が異なることによって、まったく別の意味に受け取られるものも少数ではあるが存在します。例えば、"A rolling stone gathers no moss."(転がる石はコケむさない)は、イギリスや日本では「落ち着きなく動き回っているものには能力は身につかない」という意味です。一方、アメリカでは「いつも活動的に動き回っている人は持っている能力を錆び付かせることはない」という意味になります。日本も転職が多くなってアメリカ的な解釈をする人が増えているのではないでしょうか。

 格言について調べていると面白くてのめり込んでしまいました。

                            (インターネット記事参照)



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