広島西飛行場 2010:12:23:07:43:41

2010年12月23日

 昨日(12月22日)中国新聞朝刊1面に「西飛行場存続へ」という記事が掲載されました。12月議会は12月17日に閉会しました。何人かの議員がこの質問をしましたが「検討中」ということで何も答えませんでした。いつもこのパターンです。思っていた通りのパターンです。議会が終わってからの、何も議会に説明のないまま突然の発表です。議会(市民)軽視というよりも議会無視です。

 昨日は昼ごろ会派控室で仕事をしていました。空港担当課長がいつ言い訳に来るかと待っていましたが、一向に来ませんでした。4時PM過ぎに携帯電話に課長から電話がかかってきました。「すいません。セキュリティーには十分気を付けていたのですが、テレビ・新聞に出てしまいました。申し訳ありません。詳細については正月明けに書面を作り報告します。なお、次の議会に条例案・予算案を提出しますのでよろしくお願いします。」という内容でした。開いた口が塞がりませんでした。これを言わされている課長がかわいそうで怒る気にもなりませんでした。

 そもそも西飛行場については、平成16年5月31日に、それまで南道路の太田川放水路部分を沈埋工法(トンネル)で都市計画決定をしていたものを、藤田雄山知事とのトップ会談で突然橋梁方式(橋)に変更しました。藤田知事の「災害が起こった時、トンネルに水が入ったら大変な災害となる」という考えられないような言葉を受けて変更したものです。それまで国・県・経済界等を説得してようやく都市計画決定通りの工法で南道路・太田川放水路部分を施工できると安心をしていた道路交通局長は、もうやっておれないと広島市を離れていきました。(辞職)(県は本郷空港との関係で、元々、西飛行場の東京便就航は反対の立場をとっています。)

 この時点で西空港は無くなったと思っています。橋により滑走路は短くなりジェット機は降りれません。空港を確保するには、かさ上げをするか、沖だしをするしかありません。埋め立てをして沖だしをする方法は、漁業権が絡んできます。西空港沖は広島カキの絶好な養殖場です。どのように考えても無理です。かさ上げ方式は、空港ビルの建て変えが必要となり、約90億円かかると言われています。広島市にそんな体力は有るのでしょうか?

 また、東京便就航は羽田空港の着陸枠が必要です。その決定はこれから行われますが、このような過程の中で決定された市営飛行場を国が認めるでしょうか?

 私も広島市が元気になるための装置として西飛行場の東京便はあったほうが良いと考えています。しかし、今回のような手法で進めることはかえって難しくなるのではないかと思います。平成16年の変更で、秋葉市長の頭の中からは、西飛行場は消えているのだと思います。経済界・市民からの要望が強いのでパーフォーマンスで残してきた政策だと思います。

 特に選挙が近くなってきて、広島商工会議所の会頭が広島経済同友会筆頭代表幹事の深山英樹氏(69)に決まりました。広島経済同友会は熱心に西飛行場の東京便就航を訴えておられました。そこに対するパーフォーマンスしか思えません。

 何の根拠もない決定は、市民を惑わします。本気で市営飛行場を考えるならば、太田川放水路・南道路の橋は今から工事に入る部分です。秋葉市長が「平成16年の変更は間違いでした」と陳謝して、都市計画決定を再度変更して「沈埋方式」に戻すしかないと思います。



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