残暑ー9月 2010:09:02:07:19:31
昨日(9月1日)から9月に入りました。しかし、暑い日が続きます。広島では熱帯夜の連続記録が続いています。私も約64年間生きてきましたが、お盆を過ぎてこんなに暑い日が続くのは始めてのような気がします。(明日9月3日で64歳になります)海外でもこの夏は大変な暑さになっているようです。
ロシアでも猛暑が続き、首都モスクワでは7月29日に気温が摂氏38.2度まで上がりました。これは1920年に記録された36.8度を破って、モスクワの観測史上最高気温となっています。
モスクワは北緯55度で日本の最北端よりも北にあるため、本来は最も気温が高いはずの7月でも平均気温が18.4度しかありません。暑さに慣れていない国民に40度近い猛暑が襲ってきているので、大変なことになっています。
ヨーロッパでも猛暑が発生し、ドイツではベルリンで8月11日に38.8度を記録しています。ドイツ版新幹線とも言える列車・ICEでは、一部の車両で外部の気温が32度を超えると冷房が効かなくなる不具合が発生し、冷房が止まって窓も開かない車内で気温が50度にもなり、脱水症状などで病院に搬送される乗客が続出する事件になりました。
主な原因は偏西風の蛇行
自然現象なので100%確実な分析は難しいのですが、気象庁は猛暑の原因について、「偏西風の蛇行が原因」と発表しています。
偏西風とは地球上で西から東に向かって常に吹いている風のことで、「ジェット気流」と呼ばれることもあります。偏西風は、地球の北半球と南半球、それぞれの中緯度地域に吹いているので、ちょうど日本やヨーロッパが存在する緯度です。
今年の夏は偏西風が上下に蛇行して吹いているので、日本やヨーロッパに南からの暑い大気が運ばれ、それが猛暑の原因になっているということです。
日本や中国周辺の亜熱帯を流れる偏西風を「亜熱帯ジェット気流」と呼びますが、この亜熱帯ジェット気流が北に向かって蛇行しているので、日本に猛暑がきたと言われます。
ラニーニャも原因の1つ
アメリカからメキシコ、ペルーに至る東太平洋の赤道域。ラニーニャはこの周辺で発生します。偏西風以外にも、東太平洋でラニーニャが発生していることが、猛暑の原因と分析されています。
ラニーニャとは、エルニーニョの反対でアメリカ大陸近くの東太平洋赤道域で、海水温が通常より低くなる現象を指します。ラニーニャとはスペイン語で「女の子」を意味する言葉です。
ラニーニャとは極めて稀な現象ではなく、数年に1回程度の頻度で発生し、前回は2007年に観測されました。そしてラニーニャが発生すると、日本では猛暑になると言われます。
ちなみに、ラニーニャが発生すると夏は猛暑になりますが、冬になるとラニーニャは冬型の気圧配置を強める役割を果たし、反対に寒さが厳しくなることが多くなります。今年の冬は、寒さに気をつけておいた方がいいかもしれません
一方、寒波の南米
日本やヨーロッパなど北半球の諸国に猛暑が襲ってくる一方で、ブラジルなど南米の国々には寒波がやってきています。ご存じのように、南半球では季節が日本とは反対になり、日本が夏の時は、あちらは冬です。
アルゼンチンでは気温がマイナス10度にもなり、多くの路上生活者が死亡。ブラジルのある地方では、多数の牛が低体温症で死亡しています。日本やヨーロッパでは熱中症で死亡する人が続出していますが、こちらでは凍死などで死亡する人が多数出ています。
南米の寒波も偏西風の蛇行が原因で、こちらは南極からの冷たい空気を運んできたために、寒波になっていると言われます。
(All About 専門家ニュース) 参照
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