大雨被害 2010:07:16:07:18:14
九州地方で大変な被害が出ているなと思っていたら、あっという間に広島へも起こってしまいました。13日から大変な量の雨が降りました。
広島市での雨量の多かった地区は次の通りです。
各地域の雨量状況(降り始めから7月15日 11時まで)
1) 累加雨量(上位3位の観測点)
1、安佐北区 鈴張(489ミリ)、
2、安佐北区 飯室(486ミリ)、
3、安佐北区 小河内(456ミリ)
2)時間雨量(上位3位の観測点)
1、安佐北区 狩留家 44ミリ(7月14日 8:00?9:00)
2、安佐北区 小河内 42ミリ(7月14日 6:00?7:00)
3、安佐北区 鈴張 42ミリ(7月14日 6:00?7:00)
大変な量の雨が降りました。安佐北区では太田川沿いの支流からの出口に樋門(ひもん)が付けられています。太田川の水量が増えたため支流に水が逆流するのを防ぐために樋門を閉めます。そしてその水はポンプアップして排水します。しかし、近頃では想定外の雨量のため排水が追いつかずその近郊に浸水を起こしてしまっています。今回も安佐北区矢口等で浸水をして住宅が水に浸かってしまいました。ポンプの用量等想定を考え直さない自然状況が来ているのではないでしょうか。
ひもん 【樋門】
用水の取り入れや排水、舟運などのため、堤防を横切る暗渠(あんきょ)にして設ける通水路。水門をつけ、水位を調節する。
また、避難勧告が出されましたが昨日中に全て解除されました。同時に13日から15日まで市役所本庁・各区役所に「災害対策本部」が立ち上げられました。3っ日間職員は不眠不休状態で待機していました。それぞれの場所には仮眠室はありません。ソファーや腰掛で少し休んでいる状態の3っ日間です。大変ご苦労様でした。公務員だからと言って片付ければそれまでですが、市民の一人として感謝せざるを得ません。ご苦労様でした。有り難うございました。
今回は避難勧告が出されましたが、行政の住民への避難の勧告・指示等次の様になっています。
避難準備情報
危険予想地域の住民に対し、避難のための準備と事態の周知を行う場合に発表します。高齢者等、避難に時間を要する方は、この段階で避難行動を開始してください。
自主避難
避難勧告や避難指示が出ない場合でも、危険を感じた場合は、最寄りの避難所等に自主的に避難することも必要です。避難する際は、近所の人にも声をかけて、なるべく集団で避難するようにしましょう。
避難勧告
災害により、被害が予想される地域に住んでいる人に対して、指定された避難所等の安全な場所への避難を進めるために発表します。
避難指示
状況がさらに悪化し、災害により人的被害が出る危険性が非常に高まった場合や、災害が発生し、発生現場に残留者がいる場合に発表します。
避難指示が出た場合、必ず避難しなければいけません。
根拠となる法律は?
「避難勧告」を規定している法律は、『災害対策基本法』です。
また、「避難指示」を規定している法律は、『災害対策基本法』のほか、『水防法』、『地すべり等防止法』、『警察官職務執行法』、『自衛隊法』です。
例えば、河川の洪水が切迫している場合の「避難指示」は、『水防法』に基づき発令することとなります。
また、「避難勧告」・「避難指示」の発令を市長が行うことができなくなった場合は、県知事が市長に代わって発令する場合があります。
なお、急を要する場合や市町村長の要求などにより、警察官が「立ち退きを指示」したり、『水防法』や『地すべり等防止法』では、県知事やその命を受けた県職員も「立ち退きを指示」したりすることができるようにもなっています。
以上のようになっていますが、今回の避難勧告は、沼田地区だけで3,000人以上に出されました。しかし、避難場所に行くと10人くらいの人が来ているだけです。行政としては責任問題となるので勧告を出しますが、「狼少年」になってしまわないか心配です。この点も検討しなおさなくてはならない事項ではないでしょうか。
避難場所には各町内会の自主防災会の役員がそれぞれ行きます。また、区役所の職員がそれぞれ配置されます。区役所の職員は配置転換で災害ごとに人が違います。今回、職員の動きがよく判っていないという意見を聞きました。配置転換で人が変わるのが組織ですので平素から想定訓練をしておかなければ今回のような意見が出てくるのではないでしょうか。このことについても検討を提案して行こうと思っています。
広島市全体の被害状況と避難勧告の出された地区を添付します。クリックして下さい。
沼田地区の被害状況です。番地は削除しました。クリックして下さい。
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