金星探索 2010:05:18:07:42:34

2010年5月18日

 本日(5月18日)6時44分種子島宇宙センター(JAXA)から打ち上げ予定だった【あかつき】(H2Aロケット17号機)が5分前となって打ち上げ延期となりました。小雨が降っていましたが問題ないと打ち上げ予定にでしたが、種子島周辺上空に雷雲が発生して断念しました。燃料の充填も終わっていましたのでそれを一度抜かなくてはならないので、再度のチャレンジは2日間以降になるそうです。打ち上げに成功したならば、まず地球周回軌道に入る小型副衛星3基を切り離し、次いであかつき、イカロス、UNITEC?1の順で分離し、それぞれ金星を目指します。

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国産大型ロケット「H2A」17号機

あかつき 地球の「兄弟惑星」とも言われる金星。その姿を探る探査機「あかつき」、金星に到達すれば日本初の惑星探査機となり、謎の多い金星の大気を調べます。あかつきと一緒に、太陽光の圧力で飛ぶ宇宙ヨット「IKAROS(イカロス)」も搭載されています。

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金星の観測を行う「あかつき」の想像図

金星 

 金星は約46億年前、地球と同時期に誕生したと考えられている。直径が地球の約95%、質量が約80%、重力が約90%と非常によく似ている半面、大気の主成分が窒素と酸素の地球に対し、金星は約96%が二酸化炭素。地表の環境も90気圧、気温460度と過酷です。
 金星の大気は常に東から西へ時速約400キロで流れている。金星の自転速度は赤道付近で時速約6キロと、地球の同約1700キロに比べ格段に遅い。にもかかわらずなぜ大気が動くのか。「超回転(スーパーローテーション)」と呼ばれるこの大気循環のメカニズムを解明することが、あかつきの最大の使命となります。

イカロス
 あかつきと一緒に打ち上げられる小型実証機「IKAROS(イカロス)」は、太陽光を大きな帆に受け、燃料なしで宇宙空間を進む世界初の「宇宙ヨット」です。

 帆は14メートル四方。1円玉の5分の1の重さに過ぎないわずかな光の圧力を受け止めて進む。宇宙では重力や空気抵抗がないため、半年間で秒速約100メートルにまで加速できる。帆は、髪の毛の直径の10分の1という超薄膜で、携帯電話やカメラの電子基板と同じポリイミド製です。電気を通すと、光の圧力を受けない「帆を降ろした状態」になる。部分的にこの状態にすることで、進行方向を自在に変えられる。表面には薄膜太陽電池も搭載。帆の制御や通信などの電力を賄うための技術試験も行います。

 繊細な帆は、打ち上げ時には直径1・6メートルの円筒状の本体に納めてあります。ロケットから分離された後、分速25回転で回りながら、帆の四隅の重りを放出し、帆が徐々に四角く広がります。5日がかりの作業はカメラ6台で撮影され、1カ月後に地球に届きます。

 宇宙ヨットのアイデアは100年ほど前からありましたが、航行に成功した例は有りません。開発費は15億円。成功すれば十数年後に木星軌道を目指す計画もあります。

 名前の由来にもなっているイカロスはギリシャ神話の登場人物。ろうで固めた手作りの翼で空を飛ぶが、太陽に近づき過ぎてろうが溶け、墜落死したとされています。
JAXAの津田雄一助教(宇宙工学)は「我々のイカロスは地球と金星の間の宇宙空間を永遠に飛び続けます」。

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宇宙空間で帆を広げた「IKAROS」の想像図

4基の小型衛星も H2Aロケットには、さらに4基の小型副衛星も相乗りしています。NPO「大学宇宙工学コンソーシアム」▽鹿児島大▽早稲田大▽創価大の4団体がそれぞれ作ったもので、コンソーシアムの衛星「UNITEC?1」は金星付近を、その他の3衛星は地球周回軌道を目指し、宇宙通信技術や集中豪雨予測のための大気水蒸気観測など独自の研究が計画されています。
                 (インターネット記事参照)



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