ルーピー(LOOPY) 2010:05:01:08:24:38
ルーピー(LOOPY)と言う言葉が話題になっています。これはアメリカの新聞「ワシントン・ポスト」が4月14日付の紙面で、鳩山首相を核セキュリティーサミットの「最大の敗者」で「ルーピー(=愚か)」だとするコラムを掲載したことによります。
このことに対し、平野官房長官が不快感を示すなど日本国内で反響を呼びました。
また、4月21日、行われた鳩山首相(民主党代表)と自民党・谷垣総裁らとの党首討論で、鹿児島・徳之島への移設が極めて難しい情勢の中、鳩山首相は「私は愚かな首相かもしれない」としつつも、「沖縄県外に移設先を求めたい」とあらためて強調しました。
それに対し自民党・谷垣総裁「(アメリカのワシントン・ポスト紙は)「最大の敗北者は哀れで、ますます愚かな鳩山首相だったと報じています」このことについて質問をしました。
鳩山首相は「私は愚かな首相かもしれません。去年12月において、もし『エイヤ!』と(沖縄・名護市の)辺野古という場所に新たな普天間の移設先を決めていれば、どんなに楽だったか」と答えました。
自民党・谷垣総裁は怒って「日本国総理大臣が『私は愚かだったかもしれない』「何ですか、それは!あなたにもっと使命感を持っていただきたい。従来の現行案であれば、14年に普天間返還だったんです!」と言うやり取りが有りました。
それら一連の動きの対してアメリカの新聞「ワシントン・ポスト」のコラムの執筆者(アル・ケイメン記者)は28日付の紙面で、日本で「ルーピー」が「愚か」と訳されているのは誤りだとし、「現実から奇妙に離れている」というのが真意だったと指摘しました。
また、「ルーピー」と書かれたTシャツが日本で発売されたことなども紹介しています。
鳩山総理夫妻を皮肉ったTシャツ(インターネット販売アマゾン)
英語の俗語。
LOOP(ループ):動詞、名詞
輪、回ること
LOOPY(ルーピー):形容詞
くるくる回るさま
20goo辞書より
(略式)頭が変な(酔って)正体のない
意訳=気が触れた、くるくるパー
10年4月現在、普天間基地移設問題などにおける鳩山首相の迷走ぶりを揶揄した俗語。
ワシントンポスト、アル・カーメン氏が4月13日の記事で【increasingly loopy Japanese Prime Minister Yukio Hatoyama】と表現したことで議論を呼んでいる。
*少し長くなりますが【gooニュース 加藤祐子氏】が面白い記事を書かれていたので掲載しておきます。
英語メディアが伝える「JAPAN」をご紹介する水曜コラム、今週は「loopy」騒動のその後です。騒動を引き起こしたワシントン・ポストのコラムニストが自ら、「日本で大騒ぎだ」と(少し嬉しそうに)伝え「loopyの本当の意味はね」と解説までしてくれています。
雪玉がどんどん大きくなる。
総理大臣について誰かが書いたことが話題になって、(このコラムも含めて)大勢の人が意見や感想を書きまくった挙げ句、最初の「誰か」が「いやあ、すごい話題になっちゃって」とまた書き、そのまた書いたことについてまたしても(このコラムなど)あちこちが話題にする。
一つの事象がどんどん転がるに連れてどんどん大きくなるのを、英語で「snowball effect (雪玉効果)」というのですが、これもまさにそれです。もう少し新しいネット用語で言うと「viral (バイラル、ウイルスが広がるように)」でしょうか。
ワシントン・ポストのアル・ケイメン記者(これまで「カーメン」と表記していましたが、間違いでした)は28日付のコラムで、「Loopy」の話題が日本で大騒ぎだと紹介しました。
「'Loopy' takes Japan by storm」という見出しの「take どこそこ by storm」は「どこそこを席巻する」という意味の慣用句です。直訳すれば「嵐のように襲った」なので、「なにそれ旋風」とも訳せます。「The Beatles took Japan by storm」は「日本でビートルズ旋風」という意訳になるわけです。
ケイメン記者は、自分が鳩山首相を核保安サミットの「biggest loser(最大の敗者)」と呼び、「hapless(気の毒な)」と呼び、そしてオバマ政権関係者が首相を「increasingly loopy(日に日に変におかしくなっていく)と思っている」と書いたことで、日本で大騒ぎになったのだと、ポスト紙の読者に披露。
日本のメディアが大騒ぎしているだけでなく、よりによって鳩山首相自身が「ポスト紙が言うように、私は愚かな首相かもしれない」と答弁したことも紹介。その書きっぷりに若干(というか、かなり)、「えっへん」という嬉しそうな感じが読み取れるのは、私の錯覚かもしれません。
ケイメン記者は、「ルーピー」Tシャツが「神戸牛のミニバーガーと同じくらいの値段で」Amazonで売られていることや、ネット調査に答えた日本人の多くが「loopy」に同意していることも紹介。
それに加えて、島根県立大学の教授が「loopy」の意味について、「日本のメディアは2通りの解説をしているのですが、正確にはどういう意味なのでしょう?」とメールで質問してきたことも披露しています。
そこでケイメン氏は「お問い合わせありがとうございます」とこのコラムで。そして、日本で言われている意味はどれも、少し違うようですと。鳩山首相が自ら言った「愚か」という訳では穏やかすぎるし、「クレージー、狂ってる」という訳は厳しすぎると。
そこで「専門家たちに問い合わせたところ(つまり、半径9メートル以内にいる同僚たちに聞いて回ったところ)」、「loopy」という言葉は「現実から奇妙に遊離してしまっている人(someone oddly detached from reality)」を意味するという合意が得られたと説明しています。
これはかつてAFP通信が鳩山氏を「lofty(高邁な、超然とした、浮世離れした)」と評したのと少し似ています。というか、AFPがあえて「lofty」という、良い意味にも若干とれなくもない単語で言葉を濁したものを、ケイメン氏は普通だったら一国の総理大臣に向かって使わない「loopy」という言葉で、ズバリ表現したわけです。
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