イカナゴの釘煮 2010:03:24:06:19:34

2010年3月24日

 昨日(3月23日)、神戸の友達から春の便り「イカナゴの釘煮」を送ってきました。この友人は子どもの頃からの友人で毎年この季節になると送ってきます。家族で季節を美味しくいただいています。

 昨夜、友人にお礼の電話をかけました。丁度友人は大阪で何人かと飲んでいたらしく上機嫌で、「春の便りありがとう」と言うと、「【いかなご、高校野球、桜】で春は終わりよ」と神戸の春を感じさせてくれました。

 神戸市では神戸いかなごくぎ煮名人認定試験 を行なって季節感を盛り上げておられます。
試験内容
  ・イカナゴの生態、漁業、調理、文化を中心に幅広い知識(選択式)
  ・くぎ煮のレシピ(記述式)

 

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瀬戸内海に春を呼ぶ魚・イカナゴ(玉筋魚・いかなご)  瀬戸内海沿岸では2月下旬頃からイカナゴ漁が始まります。イカナゴは春を呼ぶ魚として知られ、明石海峡で操業するイカナゴ漁は瀬戸内海の春の風物詩として地元に定着しています。

 この時期注目されるのは、イカナゴの幼魚、体長3?4cmほどのシンコ(新子・生後数ヶ月の当歳魚)で、このイカナゴのシンコを使って当地方の名産になっているくぎ煮を作ります。
 イカナゴの漁期は2月下旬から3月下旬までのほんの短い間しかなく、この時期に捕れたイカナゴをクギ煮(佃煮)にして保存食としています。 

イカナゴの釘煮
神戸と播磨地方の名産 いかなごの釘煮
 イカナゴのくぎ煮は神戸名物となっており、兵庫県の播磨・明石、神戸・垂水、淡路島北部の地方では、各家庭でイカナゴのくぎ煮を作ります。特にイカナゴのくぎ煮の発祥地、神戸市垂水区の垂水漁港に近い商店街や魚屋さんでは、この時期イカナゴ一色に染まるほどです。
 商店街などでは『イカナゴ』祭りを催し、くぎ煮発祥の地としてアピールしています。


 イカナゴのくぎ煮は、基本的に醤油、砂糖(ザラメ)、みりん、生姜を使って甘辛く味付けしますが、各家庭によって味付けが異なり、鰹と昆布のだし汁、酒、山椒、水飴、ゴマなどを追加したり、さらにレモンやハッサクなどの柑橘類を入れたり、最近ではピリ辛のクギ煮と称して鷹の爪を加える事も多くなったそうです。伝統の味も時代の流れに乗りそれぞれに進化し各家庭の味の特徴を出しているようです。

いかなご発祥の地は神戸
 イカナゴのくぎ煮の発祥地は神戸市垂水区と言われています。
 そもそもイカナゴは醤油煮(佃煮に近いもの?)として瀬戸内海沿岸地方に古くからあったものらしいのですが、それを佃煮として完成させ、くぎ煮と名付けたのが垂水の漁業関係者だと言われています。
 名前の由来はイカナゴの炊きあがった姿が『折れ曲がった古くてさびた釘』に似ているところから名付けられたそうです

イカナゴ
 イカナゴはスズキ目イカナゴ科で、日本各地に生息していますが移動性の少ない魚です。体長は15?25cm。体は円筒形で細長く腹びれがありません。動物性プランクトンを主食としています。名前の『かな』が糸という古語に由来し『糸のように細長い魚』と言う意味があります。イカナゴは水面を長い群(玉)になって泳ぐ性質がありそのため漢字では『玉筋魚』と書きます。

                    イカナゴのシンコ(下)とフルセ(上)

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