ストレス 2010:03:22:07:18:38

2010年3月22日

 昨日(3月21日)「エチカの鏡」というテレビ番組でガンや脳卒中、心臓病などの 三大生活習慣病 の原因ともいわれる【ストレス】について特集していました。

 ストレス対する私たちの体の反応は、無意識に身体機能を調整している自律神経系と深く関わっています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、ストレスを受けると交感神経が優位となり、心拍数や血圧を上げたり、アドレナリンなどのホルモンを分泌させたりします。うまくストレスを排除できれば自然と体は元の状態に戻りますが、そうでない場合は交感神経が優位な状態が続いてしまい、疲労や心身の異常が現れてきます。 このような状態が続くと、免疫系にも影響し、風邪にかかりやすくなったり、アレルギー体質になったりすることがあります。

ストレス理論
 最初に学術的に発表したのは、チェコ生まれでカナダの大学で研究していたハンス・セリエという病理学者です。

セリエの定義
 ストレスとは、「外界からの侵襲に対して生体が適応する際の生体メカニズムのこと」だそうです。そして、外界からの侵襲自体のことは、ストレスッサーと呼びました。
 このことから言えば、現在社会で使っているストレスと言う言葉は、本来から言えば少し違うようです。正確に言えば「ストレッサー」と言ったほうが良いそうです。

【エチカの鏡】 番組内容

 番組に出演していたベストセラー【脳からストレスを消す技術】の著者で、ストレス研究の第一人者でもある、東邦大学医学部生理学教授の有田秀穂先生(脳生理学者)は人が感じるストレスには3種類あり、2500年前にお釈迦様が唱えていたことと(苦)同じと言います。

●人が感じるストレス

(1)身体的な苦痛
(2)快感を得られない苦痛
(3)他人に正当に評価されない苦痛

有田秀穂先生からはストレスを消す2つの方法が紹介されました。

●ストレスを消す2つの方法

【1】セロトニン神経を活性化させる
  1)朝日光を浴びる※5ー30分間、北欧の冬季うつ病患者は日光を求め南欧へ行く
  2)リズム運動をする
   ※ウォーキング・スクワット・ジョギングなど、ガムを集中して噛むことも良い
  3)タッピングタッチをする
   ※相手の身体を叩くように触り、コミュニケーションをする、誰が相手でも力が弱くても効果がある
【2】感動の涙を流す(セロトニン以外)
  ※涙を流す→脳の血流量上昇→交感神経の緊張が緩む→脳がリラックスした状態に→心拍数が落ちる→スッキリする→ストレスが消える

 今回のエチカの鏡では、最後に有田秀穂先生は「ストレスのない社会はなく、日本だけが特別なわけではない、現代社会はあまりにも便利になり過ぎて心や脳が対応できなくなっており、人間は一人では生きていけないので人との関わりが大切で、それが自分のストレスを消すことになり、健康に生きていくことになる」とコメントしていました。

セロトニン
 「ノルアドレナリン」や「ドーパミン」と並んで、体内で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質の一つです。
 ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用のある伝達物質で、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れて、暴力的(キレる)になったり、うつ病を発症すると言われています。

 



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