防災とボランティアの日 2010:01:18:07:05:38
防災の日と言ったら9月1日です。昨日(1月17日)は、「防災とボランティアの日」と決められています。
防災とボランティアの日
1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災に因んで制定された記念日です。阪神・淡路大震災では、政府や行政の対応の遅れが批判された一方で、学生を中心としたボランティア活動が活発化し、「日本のボランティア元年」と言われました。
これをきっかけに、ボランティア活動への認識を深め、災害への備えの充実強化を図る目的で、同年12月の閣議で「防災とボランティアの日」の制定が決定され、翌1996年から実施された。この日を中心に前後3日を含む計7日(1月15日?21日)が「防災とボランティア週間」と定められています。
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照)
阪神淡路大震災以降、言われている言葉で【自助・共助・公助】と言う言葉があります。阪神・淡路大震災における救助活動は、自助が70%、共助が20%、公助が10%だったといわれています。大地震直後の10時間くらいは、「消防車も、救急車も、救助隊も来ない」という最悪の事態を想定すると「自助・共助」が非常に大切だと思います。だからこそ、日頃からできる限りの備えをし、災害に見舞われた時に慌てないようにしておきたいものです。
その時期から、沼田町伴地区には、自主防災会の連合会が出来て、年に1回防災訓練を行なっています。平成18年度土砂災害防止功労者賞(国土交通大臣賞)を連合会会長が受けておられます。連合会を挙げて、関係機関との連携をとりつつ住民避難訓練を積極的に実施する・「わがまち防災マップ」及び「生活避難場所運営マニュアル」を作成されました。
広島市全区にもこの組織が出来、初代広島市自主防災会連合会会長に沼田町伴地区自主防災会連合会会長「原田照美」氏が就任されました。
アドバイザー山村武彦氏が、防災講演会で話された内容を掲載しておきます。
防災不安列島・日本に住む作法
日本列島の面積は世界のたった0.3%です。しかし、その0.3%の国土で、なんと世界で発生する大きな地震(M6以上)の20。9%が起きているのです。
まず大切なのはセルフディフェンスの精神です。セルフディフェンスとは、自分や自分の家族は自分で守り、自分の町や自分の隣人たちは自分たちで守る心です。自分の家から火を出さない、被害を出さないための準備をする必要があります。
そして、その準備ができたら、地域や町を守るために自主防災組織に加入して、地域防災に協力しましょう。
現在全国に3,213の市町村がある中で、自主防災組織を組織化しているのは2,536市町村。全国の自主防災組織数は109,013組織。自主防災に参加している世帯は、全国世帯数の約60%となっています。
また、「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」いわゆる「国民保護法制」においても、自主防災組織の役割が期待されています。従来、自主防災組織は大規模地震対策を想定した組織でしたが、社会情勢の変化に応じ、テロ、有事、地域安全の観点から「市民防衛」(シビルディフェンス)として、位置づけられ、今後さらにその役割は重要になると思われます。
自主防災組織は、自発的に自分の町、自分たちの隣人を守り合うための組織です。私は40年にわたる災害現地調査を通じ、防災対策の研究をしてきました。
そして、防災の原点は、市民の安全マインドを高め、逃げたりあきらめたりするのではなく、災害を迎え撃つ事が大切と思っています。そのためには、自治会の延長のような形だけの自主防災でなく、それぞれが家庭、地域、行政の役割分担を明確にして、その使命と役割をしっかりと認識する必要があると思います。
そして、国、都道府県、市町村はその育成と支援にもっと積極的に力を注ぎ、緊急時対策と同時に平常時にも地域の安全活動ができるようにして、児童誘拐、引ったくり犯罪、ピッキング犯罪など身近な犯罪防止にも役立たせ、社会の安全モラルを支え安心社会の構築に寄与するべきと思います。
食品、環境、防災などすべてに通じるキーワードは、安全・安心なのです。
そして、自分の安全と同時に隣人の安全にも心を配ることが、エチケットであり不安列島日本に住むものの作法なのです。
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