北極振動 2010:01:15:06:50:09

2010年1月15日

 寒い日が続いています。今朝(1月15日5時30分AM)は室内が4,9度、室外はー2度で雪が降っています。

 この冬の寒さ・大雪は、北極付近から寒気が日本などに流れこみやすくなる「北極振動」という現象が長引いているのが原因だそうです。

 気象庁によると、今冬は北極付近の気圧が高く、日本を含む中緯度地域の気圧が低い状態で、北極付近から放出された寒気が中緯度地域に流れこみやすくなっている。
 この気圧配置は普通2週間程度で変わるが、今冬はこれまで約1カ月間にわたって続いているという。
 同様の現象は05?06年の冬にもみられ、日本海側の記録的な豪雪(平成18年豪雪)につながったと言われています。
 欧州や米国、東アジアと北極から三方向に寒気が流れ込み、30年に一度の記録的な寒さに見舞われて、ベルリンやワシントン、ソウルなどでは最低気温が平年を大幅に下回る日が続いています。

 ちょっと解り難いのですが北極振動について調べてみました。

北極振動(ほっきょくしんどう、Arctic Oscillation:AO)
 北極と北半球中緯度地域の気圧が逆の傾向で変動する現象のことである。
 
 1998年にデヴィッド・トンプソン(David W. J. Thompson)とジョン・ウォーレス(John M. Wallace)によって提唱された。
 彼らは北半球の海面気圧の月平均の平年からの偏差を主成分分析して、第1主成分としてこのような変動が取り出されることを提唱した。

 北極の気圧が平年よりも高いときには中緯度の気圧は平年よりも低くなる。主成分分析の結果得られるこの偏差の程度を表す値を北極振動指数という。北極振動指数が正の時、北極の気圧が平年よりも低いことを表す。
  北極振動指数が正の時は北極と中緯度の気圧差が大きくなり、その結果極を取り巻く寒帯ジェット気流(極渦)が強くなる。
 この結果、極からの寒気の南下が抑えられユーラシア大陸北部、アメリカ大陸北部を中心に平年より気温が高めとなる傾向があり日本でも暖冬となる。
 逆に北極振動指数が負の時はジェット気流が弱くなるため極からの寒気の南下が活発となり、平年より気温が低めとなる。特に北極振動指数が負を示した2005年冬(同年12月?2006年2月)は日本でも寒冬となり、日本海側に記録的豪雪をもたらした平成18年豪雪の原因になったとされている。
 このように北極振動は北半球の冬季の気候に大きな影響を持っていると考えられている。
 また冬の気温の変化によって海氷や積雪の量が変化することにより中緯度の夏季の低気圧や高気圧の消長に影響し、夏季の気候にも影響を与えていることも指摘されている。
 日本付近では前の冬に北極振動指数が正であるとオホーツク海高気圧の勢力が増し、冷夏になるとされている。



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