オリンピック パート2 2009:12:27:06:42:32

2009年12月27日

 昨日(12月26日)JOC竹田会長による他都市共催によるオリンピック開催は不可と言う会談について書きましたが、朝日新聞(26日朝刊)によりますと、10月には非公式に伝えてあったと書いています。

朝日新聞(26日朝刊)
 広島市、長崎市の動きに対し、JOCは構想が明らかになった10月から「非現実的」と見ていた。
 1都市開催を原則とする五輪憲章に加え、近年はテロ対策や選手の移動を考え、同一都市内でも競技会場をなるべく狭い範囲に収めることが、招致レースに勝つ要素になっているからだ。JOCは、こうした見解を非公式に伝えていた。

 このよな事が現実ならば、12月定例会の「2020年に核兵器廃絶を成し遂げ、平和の祭典として広島・長崎でオリンピック開催は大変大きな意味がある」と理念のみを答弁されました。この現実を知りながらこのような答弁をし、多くの市町村に呼びかけ世論を動かして変わると思っていたのでしょうか。私には誠意ある態度だとは思えません。

 また、25日午後からあった全国政令都市市長会議に於いて「広島市単独開催」を目指すと表明され賛同を求まられました。
 JOCとの会談のあとには、「長崎市や招致検討委員会に入っている他都市と協議していきたい」と記者会見で言っておられます。
 長崎に帰った長崎市長は「これから早急に広島市と検討したい」と言っておられます。

 このように単独で、思い付きを言っている状態を見て、他の市町村の首長さんはどのように見ているのでしょうか。広島市の中では通用しても外へ出たなら通用しないのではないでしょうか。それぞれの首長さんにもプライドがあると思います。
 挙げた手の下ろしどころが解らなくなっている感があります。

 実際に単独開催を検討すると言っておられますが、アジア大会で公と民間を合わせて約3兆円強の金を使っていると言われています。市財政にその金は未だに影響を与えています。オリンピックはその規模ではありません。

「単独開催」をするとすると
 ・世界から集まる観客の宿泊用に開催都市の50km圏に4万室の確保がいる。
  (広島市は周辺を含めて1万室程度しかない)
 ・選手村、プレスセンタ用地はどうするか。
  (プレスセンターだけでも広大跡地では狭いと言われている)
 ・ビックアーチでは使えない。
  (観客収容数が10万人、トラックのレーンが足りない、マラソンには使えない)
 ・ビックウェーブについても同じです。
 ちょっと考えただけでも以上のように色々な課題が見えてきます。これを一つ一つクリアーしていかなくてはなりません。
 議論を透明にして何とか「単独開催」を目指すなら市議会を挙げて協力したいと思っています。

 現在の進め方は、市長が現在最も力を入れて行なっている、「2020 核兵器廃絶」平和市長会議への参加都市を増やす活動へのオリンピック利用としか見えません。
 核廃絶は人類、特に広島・長崎の願いです。私自身もこのことに異論を唱えるつもりはありません。
 しかし、核兵器については世界の動きはこの運動一つではありません。スポーツの祭典・平和の祭典オリンピックを政治利用してはいけないと思います。



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