鱗(うろこ) 2009:06:10:05:29:19

2009年6月10日

 6月6日の「あなご」について書きましたが、次の文に質問がありました。

あなご【体型はウナギに似た細長い円筒形だが、ウナギとちがいがない。】この文章から「うなぎに」は鱗があるんですかと言う質問がありました。

うなぎ
 成魚は全長1m、最大で1.3 m ほどになる。
 細長い体形で、体の断面は円形である。
 眼は丸く、口は大きい。
 体表は粘膜に覆われぬるぬるしているが、皮下に小さな鱗をもつ
 腹鰭(ヒレ)はなく、背鰭、尾鰭、臀鰭がつながって体の後半部に位置している。
 体色は背中側が黒く、腹側は白いが、野生個体には背中側が青緑色や灰褐色、腹側が黄色の個体もいる。
 また、産卵のため海に下った成魚は背中側が黒色、腹側が銀白色になる婚姻色を生じ、胸鰭が大きくなる。

 昔あった、『科学の実験』という雑誌の臨時増刊号に見事なウナギのウロコの写真が載っていたそうです。 皮膚に埋め込まれていて容易に撮影できないので、そこでは、皮をとってから水酸化ナトリウムで溶かした上で、筋肉をグリセリンで透明にして、ウロコがきれいに配列したまま撮影する手法が書かれていました。うなぎの鱗の写真は撮影するのが難しく、貴重だそうです。

unagi.doc クリックして下さい。

 

鱗について調べてみました。
鱗(うろこ)
 海の魚は体液の塩分より海水の塩分の方が濃いので、何もしなければ体の水分が海水中に浸み出てしまいます。
 逆に淡水魚は体液より水の塩分の方が薄いので水膨れになってしまいます。
 鱗は皮膚表面からの水分の出入りを抑制することで体内の塩分濃度の変化を防ぎます。
 鱗のない魚では体の表面に大量に分泌された粘液が同じようにして体を守っています。
 「あなご」などはヌルヌルしていますが、このヌルヌルがいわば「あなご」のウロコということになります。
 あと鱗の重要な役目としては水の抵抗を減らすということがあります。
 体の表面に鱗のような小さな凸凹があると、泳いだ時の渦の発生が押えられ結果として水の抵抗が減ります。
 これにより泳ぐためのエネルギーが節約できるわけです。鱗のない魚の粘液も同じように水の抵抗を減らす働きがあります。

 



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