市長の所信表明(概要) 2007:06:16:14:12:49

2007年6月16日
昨日(6月15日)平成19年第3回広島市議会定例会が午前10時より始まりました。
 
 市長の施政方針に関する所信表明
 
 歴史からの教訓を基に、真実を見つめ、視野を広げて未来を見据え、事実にもとづいた議論を起こし、21世紀の行く手を示すため、決意と情熱を持って、世界のモデル都市実現に取り組んでいきたいと考えています。
 以上のような考え方の下、今後、私が推進したいと考えている主要な施策の概要について、五つの柱に分けて説明したいと思います。
 
 第1の柱
 『万人の夢』の実現
 ・2020年までに核兵器廃絶を目指す「2020ビジョン」の充実強化を図る。

 ・国際世論構築のため、「ノーベル平和賞博物館(仮称)」「折鶴ミュージアム(仮称)」の誘致・整備に取り組む

 ・障害者のスポーツ・文化芸術等による「平和の祭典」について調査・研究を進めて核兵器の廃絶する2020年にパラリンピックの広島招致を目指す。
 
 第2の柱
 『都市基盤』のさらなる整備
 ・平成21年春までに新球場を貨物ヤード跡地に完成します。
 
 ・現球場跡地は、「セントラルパーク」実現に具体化を図ります。
 
 ・広島大学本部跡地については、「広島の『知の拠点』再生プロジェクト」の具体化に取り組みます。
 
 ・広島駅周辺地区の魅力と活力あるまちづくりを進めます。

 第3の柱
 「地球・市域環境の改善」
 ・地球温暖化対策については、環境・エネルギー問題における都市政策形成についての調査・研究を始めます。また、未来エネルギーに関する研究開発の促進、太陽光や水素等環境負荷の少ないエネルギー利用の普及啓発を図る。
 
 ・ゼロエミッションシティ広島の推進については、市民・事業者・業者が一体となって、更なるゴミの減量とリサイクルの推進、ゴミのぽい捨てや不法投棄防止対策に取り組み、世界の中で環境に優しい先進都市を目指します。
 
 ・太田川の環境については、「太田川再生プロジェクト検討委員会」の議論を基に、水質・水量の改善等根本的な課題の解決に取り組みます。2020年には「水の都宣言」を行います。

 ・「マイカー乗るまぁデー」の取組の充実を図ります。

 第4の柱
 「市場経済の劇的変化・世界化への対応」
 ・広島からITを活用した新たなビジネス展開や企業の促進を図るため、「アキハバラ塾」を開設します。

 ・企業等の誘致に取り組みます。また、個性と魅力ある商店街の振興、中小企業に対する技術と経営の両面からの積極的な支援など、経済振興施策の一層の充実を図ります。
 ・観光の振興についてはイベントの充実、特産品のブランド化、修学旅行の誘致、外国人観光客の誘致に取り組みます。
 
 ・湯来地区における温泉と自然を活用した交流施設の整備を行います。

 ・観光振興や観光ビジネスの知識、平和に関する知識を併せ持った人材を育成するため大学の観光学部や観光専門学校の誘致に取り組みます。

 ・食料問題は食料自給率を引き上げるよう施策を図ります。

 ・交通ネットワークについては、路面電車のLRT化や公共交通の環状線化を促進するとともに、JRとアストラムライン交差部へ白島新駅の建設に取り組みます。

 第5の柱
 「『人が優しい』街づくり」
 ・教育については、小中一貫教育を軸とした「ひろしま型カリキュラム」の実施を図り、基礎・基本の力の定着と創造的能力の開発が両立する新しい教育を推進します。

 ・特別支援教育については、市立特別支援学校の建て替えに取り組みます。

 ・介護予防施策の充実や高齢者の孤立死防止対策などの施策を推進します。また、安心して子供を生み育てることの出来る環境の整備、虐待防止対策など子育て支援施策の充実を図ります。

 ・国による三位一体改革や社会保障制度の見直し、税制改正の影響により、福祉サービス利用者の負担増や制度を利用できなくなると言う事態が生じてきている。加えて県による乳幼児医療補助の削減など福祉サービスを低下させる施策が国や県から通告されている。このことで市民生活に影響が生じないよう、強力な働きかけをし、必要に応じ市独自の負担軽減措置を実施します。

 ・安全で安心な地域社会を実現するために、安全な街づくりを推進すると共に交通安全対策や消費者保護対策の充実を図ります。また、女性が夜間でも安心して楽しめるようなエンターテイメント地域の創造に取り組みます。

 ・地域コミュニティーの振興については、市民が行政と協働出来る仕組みづくりに取り組みます。また、芸術文化活動・スポーツ・レクレーション活動の振興を図ります。

 ・男女共同参画社会の形成については、仕事と家庭の両立に向けた雇用環境づくりやDVの防止・被害対策支援対策などの取組を図ります。また、市政運営にあったては、管理職や審議会等への登用を推進し、時機を見て女性副市長の登用を図ります。

 ・差別のない社会を実現するための取組を進めます。

 全ての人々の英知を終結して、広島を「世界のモデル都市」とするため、各種の施策の推進に誠心誠意努力していきたいと考えています。
 市政の運営にあたり私は、「市民の市民による市民のための広島市政」の推進という基本方針の下、議員各位並びに市民の皆様の声に充分耳を傾けながら、着実かつ果敢にその任を果たしていく決意です。